舌の位置は健康や見た目に大きく影響しており、正しい位置にないと顔の歪みやたるみ・歯並びの悪化など、さまざまな不調を引き起こす可能性があります。

とはいえ、正しい舌の位置がわからない方もいるでしょう。

 

そこで今回は、正しい舌の位置やできないと起こる不調、舌の位置を改善させるトレーニング方法を詳しく紹介します。

まずは、自分の癖を把握し、正しい舌の位置を保てるよう意識することが重要です。ぜひ参考にしてみてください。

 

正しい舌の位置はスポット部分

 

正しい舌の位置は上顎のスポット部分であり、リラックスしているときに収まっている状態が理想です。

 

スポットとは上の前歯裏側の丸く膨らんだ部分で、この部分に舌先があり上顎に舌全体がべったりとくっついているのがよい状態です。

スポット部分に舌の位置をキープできない場合、舌の筋力が衰えている可能性があり、鍛える必要があります。

 

大人になると舌の癖を直すのに比較的時間がかかるため、可能であれば子どものうちから意識するとよいでしょう。

 

正しい舌の位置を意識するメリット

正しい舌の位置を意識すると、以下5つのメリットがあります。

<舌を正しい位置にするメリット>
鼻呼吸になり姿勢もよくなる
唾液の量が増え口腔や身体を健康に保てる
歯並びや嚙み合わせが改善できる
はっきり発音できる
顔のバランスが整い引き締め効果もある

舌の位置は骨格の成長に影響を与えます。

 

間違った位置にあると上顎が狭くなってしまい、反対に正しい位置にあると上顎が広がります。

自然と鼻呼吸になり姿勢が改善したり、唾液が増えて健康面でもよい環境をつくったりすることが可能です。

 

また、正しい舌の位置を意識することで歯並びや噛み合わせの改善も期待でき、発音もよくなります。

顎の歪みがなくなるため顔の筋肉が効率よく機能し、見た目にもよい効果をもたらすでしょう。

 

正しい位置で疲れる場合は低位舌かも

舌全体を正しい位置でキープするのに疲れる場合は、低位舌(ていいぜつ)の可能性があります。

 

低位舌とは、正常な位置より舌が低くなっている状態です。

低位舌は常に歯に舌を押し付けている状態であり、出っ歯や受け口・歯並びの悪化につながります。

健康や見た目に悪い影響を及ぼしやすいため、できるだけ早く改善しましょう。

 

舌を正しい位置にできないと起こる5つの不調

 

身体の不調は、舌が正しい位置にないことが原因かもしれません。

 

舌が正しい位置にないと起こる不調には、以下の5つがあります。

<舌が正しい位置にないと起こる不調>
口呼吸になり唾液が減りやすい
いびきや睡眠時無呼吸症候群が起こりやすい
顔がたるみやすい
活舌に影響しやすい
歯並びが悪化しやすい

以下で詳しく解説します。

 

1.口呼吸になり唾液が減りやすい

舌が正しい位置にないと口呼吸になり、唾液の分泌量が減りやすくなります

唾液は口腔内の環境を守る役割を持つため、減ると口の中を清潔に保てなくなり歯周病や虫歯・口臭などのトラブルの原因になるでしょう。

 

また、鼻呼吸は鼻の粘膜がウイルスや雑菌の侵入を防ぎますが、口呼吸はウイルスや雑菌が体内に直接入り風邪を引きやすくなります。

感染症の予防や唾液の分泌量を増やすには、正しい舌の位置にして鼻呼吸することが大切です。

 

2.いびきや睡眠時無呼吸症候群が起こりやすい

舌が低い位置にあると舌が気道を塞ぎ、いびきや睡眠時無呼吸症候群を起こしやすくなります。

必要な空気を取り込めず、息苦しさを感じたり口呼吸につながったりするでしょう。

 

睡眠時無呼吸症候群は眠ると呼吸が止まり目を覚ましてしまう人も多く、良質な睡眠が取れず日中に強い眠気を感じます。

血液中の酸素濃度が低下して高血圧や動脈硬化による心筋梗塞など、さまざまな症状を引き起こす恐れもあるため、できるだけ早い段階での対処が必要です。

 

3.顔がたるみやすい

舌を正しい位置にキープできないのは、舌の筋力が低下している証拠です。

 

舌の筋力低下は顔もたるみやすくなります。

舌は顔周りの筋肉とつながっているため、舌周辺の筋力が衰えると顔のたるみが生じ二重顎の原因にもなります。

顔の歪みやたるみを改善するために、後述する舌の筋肉を鍛えるトレーニングも取り入れてみてください。

 

4.滑舌に影響しやすい

滑舌や発音が悪くなる原因は、舌の筋力の衰えです。

 

舌の筋力も全身と同様に年を重ねると低下する傾向があり、将来的には滑舌だけでなく食べこぼしや誤嚥なども引き起こしやすくなります。

そのため、滑舌が気になる方もトレーニングで舌の筋力を高める必要があります。

 

できるだけ早いうちから舌のトレーニングを取り入れ、十分な筋力をつけておきましょう。

 

5.歯並びが悪化しやすい

舌が正しい位置ではない場合、歯並びにも影響します。

 

たとえば、歯の内側に舌があたり常に歯を押している状態だと、出っ歯や受け口につながる可能性があります。

矯正治療している期間であれば、舌で歯を押すことで矯正期間が長引いたり歯がもとの位置に戻ったりする恐れもあるでしょう。

 

舌が正しい位置にない人が矯正治療する際は、舌の癖を直すのと並行して治療をおこなう必要があります。

 

正しい舌の位置に直すトレーニングのやり方

 

舌を正しい位置に直すには、舌周りの筋肉を鍛えるトレーニングが効果的です。

ここからは、子どもから大人まで比較的簡単にできるトレーニング方法を3つ紹介します。

 

<舌を正しい位置に直すトレーニング方法>
あいうべ体操
舌回し
MFT(口腔筋機能療法)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

あいうべ体操

あいうべ体操は自宅でいつでも簡単にできる体操です。

舌や口周りの筋力がアップし、鼻呼吸になりやすくなります。

 

<あいうべ体操のやり方>
大きく口を開けて「あー」
大きく口を横に広げて「いー」
口をできるだけ前に突き出して「うー」
舌をできるだけ下に伸ばして「べー」

それぞれ4秒ほどかけて、ゆっくり10回×3セットおこなってください。

声は出しても出さなくてもトレーニングできます。

「あ」と口を大きく開く際、あごに痛みや違和感がある場合は無理をせず「い・う」だけでもよいでしょう。

 

舌回し

舌回しは顔が引き締まり、たるみの改善や小顔効果が期待できます。

 

<舌回しのやり方>
口を閉じる
1周を2~3秒の速度で、歯の外側をなぞるように舌を大きくまわす
時計まわりと反時計まわりに10回ずつまわす

舌回しは1日3セットおこないます。片方を10回ずつまわすのがつらい場合は、無理をせず5回からはじめましょう。

慣れてきたら徐々に回数を増やし、片方20回ずつを目指してください。

 

MFT(口腔筋機能療法)

MFT(口腔筋機能療法)は口腔周りの筋肉を正しい状態に改善し、舌の癖や歯並びをよくするトレーニングです。

舌が正しい位置にないと矯正治療しても後戻りしやすいため、治療と並行してMFTを取り入れている歯科医院もあります。

 

自分でMFTを取り入れることもできますが、難しいと感じる場合は歯科医院でトレーニングを受けるのも手です。

MFTに対応しているか相談してみましょう。

 

正しい舌の位置が難しい方におすすめの歯科矯正

 

舌の癖が強くトレーニングで改善が難しかった結果、歯並びが悪化している方には、インビザライン(マウスピース矯正)がおすすめです。

インビザラインとは、マウスピースを装着し歯並びをよくする矯正治療です。

 

使用するマウスピースはほぼ透明で、厚さ約5mmと目立ちにくいのが特徴です。以下のようなメリットもあります。

 

<インビザラインで歯科矯正をするメリット>
ワイヤー不使用で痛みを感じにくい
難しいとされている開咬の治療もできる
歯を装置でカバーでき舌で押す圧力が軽減される

 

ただし、インプラントをしていたり歯周病が悪化していたりする場合は、使用できないケースもあるため注意が必要です。

まずは、インビザラインを扱う歯科医院に相談してみましょう。

 

まとめ

 

正しい舌の位置は、さまざまな不調の改善や矯正治療するうえで非常に大切です。

低位舌などで舌や口周りの筋力の衰えが影響している場合、日々のトレーニングで改善する可能性もあります。

「自分でトレーニングするのは難しい」「舌の癖が強く改善されない」など、不安がある場合は歯科医院に相談しましょう。

 

海岸歯科室は「世界一優しい歯科医院」を目指し、はじめての方にも安心して治療を受けていただける環境を整えています。

インビザライン(マウスピース矯正)やインプラントまで幅広く施術しているため、まずはお気軽にご相談ください。

監修:理事長 森本 哲郎