自由診療の矯正治療は総額が高くなる傾向があり、理想どおりの効果が得られないと「インビザラインをやらなきゃよかった」と後悔する方もいるでしょう。
そこで今回は、インビザラインを検討している方やすでに治療を開始している方に向け、後悔前に知りたいポイントや、いまからでもできる治療効果を高める方法を具体的に紹介します。
なぜ後悔してしまう人がいるのか、実際の事例も解説しているのでぜひ参考にしてください。
インビザラインをやらなきゃよかったと後悔する事例3選
「インビザラインをやらなきゃよかった」と後悔する方の多くは、以下の状態になったことが原因です。
<インビザラインを後悔する事例>
理想の歯並びにならなかった
治療期間が長くなった
虫歯や歯周病になった
時間やお金をかけてインビザラインを始めたものの、結果的に後悔した事例をそれぞれみてみましょう。
理想の歯並びにならなかった
綺麗な歯並びにするためにインビザラインを選択したものの、理想どおりにならなかったことで「やらなきゃよかった」と後悔するケースがあります。
インビザラインは治療前のシミュレーションや歯科医師とのイメージ共有が重要です。
コミュニケーションが不足して理想像が共有できていないと、医師のイメージと患者側の理想が異なる事態につながる可能性があるでしょう。
また、インビザラインを成功させるには自己管理も重要で、きちんとマウスピースを装着していないと十分な効果は得られません。
適切なマウスピースで装着時間を守るよう心がけてください。
治療期間が長くなった
インビザラインをはじめとした矯正治療は年単位での期間が必要であり、最終的にどのくらいかかるかは個人差があります。
一般的なインビザラインの治療計画は1〜3年ですが、自己管理の度合いや歯の状況によって治療内容や期間が変動するでしょう。
歯科医師が計画の見直しをおこなうこともあります。
適切にマウスピースを装着しなければ本来の計画どおりに治療が進まないだけでなく、理想の歯並びにならない恐れもあります。
「インビザラインをやらなきゃよかった」と後悔しないよう、適切な自己管理をおこなってください。
虫歯や歯周病になった
なかには、インビザラインを始めてから虫歯や歯周病になる場合もあり「やらなきゃよかった」と後悔した方もいます。
歯に汚れや細菌が付着している状態で長時間マウスピースを装着すると、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
取り外しできるインビザラインはワイヤー矯正と比較しても歯磨きなどのケアは容易なため、装着前の歯磨きは丁寧におこないましょう。
また、インビザラインは口腔内が乾燥して菌が繁殖しやすくなる点にも注意が必要です。
インビザライン装着中でも水は飲めるため、こまめな水分補給を心がけてください。
インビザラインの治療効果を高めるポイント3つ
「インビザラインをやらなきゃよかった」と後悔しないために、治療効果を高めるポイントを3つ紹介します。
<治療効果を高めるポイント>
マウスピースの装着時間を守る
治療後の保定をきちんとおこなう
虫歯・歯周病ケアを積極的におこなう
インビザラインの治療効果を高めるには、自己管理が大切です。
マウスピースの装着時間を守る
インビザラインはマウスピースの装着時間を守ることで、治療効果を高められます。
守らなかった場合、以下の事態が予測されます。
<装着時間を守らないと予測される事態>
歯が計画どおりに動かず治療が長引く
マウスピースが装着できなくなる
マウスピースの再作成や治療方法の変更が必要になる
装着しない時間や期間が続くと、治療が長引き「インビザラインをやらなきゃよかった」と後悔につながるでしょう。
マウスピースが装着できなくなれば、作り直しや治療計画・方法の変更を余儀なくされる可能性があります。
インビザラインは1日の装着時間をはじめ、決められた期間・順番で装着し続けることが重要です。
治療後の保定をきちんとおこなう
インビザラインの治療後は歯がもとに戻ろうとする力が働き、歯並びが安定しません。
そのため、治療終了後も保定装置の装着が必要です。
保定装置は別名「リテーナー」ともよばれ、治療終了後に1〜2年ほど装着します。
保定装置をつけていても、舌で歯を押す・頬杖などの癖がある方は後戻りのリスクが高まります。
インビザラインの効果を高めるためには、癖や生活習慣を正して自己管理を徹底しましょう。
なお、リテーナーを装着する期間や時間には個人差があります。
歯科医師の指導を守りながら適切に使用して、綺麗な歯並びを維持してください。
虫歯・歯周病ケアを積極的におこなう
矯正治療中に虫歯や歯周病になると、矯正より治療が優先されます。
矯正が中断されている間にマウスピースが装着できなくなれば、再作成しなければならず「インビザラインをやらなきゃよかった」と後悔につながる可能性もあります。
インビザライン治療は歯磨き時にマウスピースを外せるため、丁寧な歯磨きで口内を清潔に保ちましょう。マウスピースの洗浄も忘れずにおこなってください。
さらに、インビザライン治療中は唾液が少なく口腔内が乾燥しやすいため、こまめな水分補給を心がけることが大切です。乾燥による菌の繁殖を抑えられます。
インビザラインで失敗しないためには歯科医院選びが重要
「インビザラインをやらなきゃよかった」と後悔しないためには、歯科医院選びが重要です。
<歯科医院を選ぶポイント>
信頼できる歯科医師に依頼する
シミュレーションを活用する
それぞれ詳しく解説します。
信頼できる歯科医師に依頼する
インビザラインなどの矯正治療は長期間に及ぶため、以下の観点で自分が信頼できる歯科医院・歯科医師を探すことが大切です。
歯科医院
・矯正専門医に相談可能
・インビザラインに詳しい歯科医師が在籍
歯科医師
・相性がよい
・知識や経験が豊富
・イレギュラーにも対応可能
インビザラインに詳しい歯科医師や矯正専門医なら、状況に合わせた計画の見直しや予想外の事態への対応がスムーズにおこないやすくなります。
歯科医院を選ぶ際は、公式サイトや利用者の口コミも参考にしてみてください。
また、インビザラインを提供するアラインテクノロジー社では、年間の症例数に応じてドクターや歯科医院をランクづけする制度が採用されています。
ランクが上位なほど、経験や実績のある歯科医院・医師だとわかります。
そのなかで相性がよい医師に出会えれば、些細な悩みも相談しやすく長期間の治療を快適におこなえるでしょう。
シミュレーションを活用する
インビザラインでは「クリンチェック」と呼ばれるシミュレーションソフトを活用しています。
<シミュレーションでわかるもの>
マウスピースの枚数
治療期間
このソフトでは治療開始から治療終了までの歯の動きなどを具体的に予測でき、歯科医師だけでなく患者さん自身が先々の治療をイメージしやすくなります。
また、治療開始後も経過状況に合わせて計画の立て直しが可能です。
インビザラインのよくある質問
インビザラインについてよくある質問をまとめました。
<インビザラインでよくある質問>
インビザラインのメリットとは?
インビザラインは何歳からできますか?
順番に回答します。
インビザラインのメリットとは?
インビザラインは透明のマウスピースを使用して矯正するため、目立ちにくいメリットがあります。
また、金具を使用しないことで口腔内に傷や炎症を起こすリスクが減り、スポーツなどのアクティブな活動も安心して楽しめるでしょう。
インビザラインは装着時間が長いものの、食事や歯磨き時には簡単に取り外せます。
念入りに歯磨きできるため、虫歯・歯周病ケアを丁寧におこないたい方にも向いています。
インビザラインは何歳からできますか?
子ども向けの矯正器具「インビザライン・ファースト」なら、永久歯が生えそろう前から利用可能です。
インビザライン・ファーストは6〜10歳の子どもの顎の発達をサポートし、これから生える永久歯のスペース作りと歯並びを整えます。
インビザラインなら矯正治療が必要な年齢は、すべてカバーできると考えてよいでしょう。
まとめ
「インビザラインをやらなきゃよかった」と後悔している方は、理想どおりの歯並びにならなかったり虫歯や歯周病になったりするなどのトラブルを経験しています。
トラブルを避けながら治療効果を高めるためには、インビザラインの装着時間を守り、口腔内を清潔に保つことが必要です。
海岸歯科室ではインプラント、矯正歯科(インビザライン、マウスピース矯正)をおこなっております。
矯正治療を検討している方は、ぜひご相談ください。
監修:理事長 森本 哲郎