インビザラインで噛み合わせが悪くなるのは間違い!噛み合わせに違和感がでる理由について解説
- 2024年1月17日
- コラム
インビザラインは世界100ヵ国、1400万人以上が使用している実績を持つマウスピース型矯正装置のことです。インビザラインはアメリカのアライン・テクノロジーから提供されており、治療前に三次元シュミレーションによって歯の移動する様子を予測。その予測をもとにマウスピースを製作し、マウスピースを7日から10日で入れ替えることによって、歯を矯正していきます。
ですが、このインビザラインを使った矯正により、歯の噛み合わせが悪くなるといった情報がネットでは飛び交っています。
それは、本当なのでしょうか?
この記事では、インビザラインで噛み合わせは悪くならないこと。そして、なぜ噛み合わせが悪くなるといった評判があるのかについて解説していきます。
インビザラインで噛み合わせが悪くなるのは間違い?
まず、結論からいってインビザラインを使用して噛み合わせが悪くなることはありません。歯並びや噛み合わせをよくする矯正をおこなうためにインビザラインは使用されるものだからです。
インビザラインを使用した治療が進むと、歯が動くことにより噛み合わせに違和感を覚える人もいます。歯並びが変り、以前のかみ合わせと異なる噛み合わせになるからです。
それを『噛み合わせが悪くなった』と感じる人もいるでしょう。
つまり、治療によって噛み合わせが変ることで違和感を覚える。それを噛み合わせが悪くなったと勘違いする人が一定数いる可能性があるのです。
インビザラインで噛み合わせが悪くなる理由
インビザラインで噛み合わせが悪くなると感じる原因は、歯の位置が変わり噛み合わせに違和感を覚えるためだと先ほど説明しました。
ですが、以下の理由から歯の噛み合わせが悪くなってしまう場合があります。
・マウスピースをを正しく装着していない
・マウスピースに破損や変形がある
・歯ぎしり・食いしばりなどの癖がある
・治療過程で生じる違和感
噛み合わせが悪くなる原因について、ここでは詳しく解説していきます。
マウスピースを正しく装着していない
インビザラインのマウスピースは1日20時間から22時間以上装着する必要があります。
装着時間が短いと、計画通りに歯が移動しない。後戻りをするなどの可能性がでてきてしまいます。
また、マウスピースを正しく装着できていないと、矯正力が正しく歯に伝わらず、計画通りに歯が動かない。歯がおかしい方向にズレてしまうなどのトラブルを引き起こす可能性があります。
マウスピースの破損や変形がある
マウスピースは熱などで変形する可能性があります。また、マウスピースをつけたまま食事をする。無理な脱着をすることで、マウスピースが破損してしまう危険もあるのです。
マウスピースは精密にできているため、一部分でも破損・変形してしまうと歯列にはまらなくなってしまいます。
マウスピースを装着するときに、歯列と合っていないため痛みを感じることもあるでしょう。
破損・損傷したマウスピースを使用し続けることは、計画通りに歯が動かないことにも繋がってきます。
破損・損傷に気がついたら、担当の歯科医にすぐに報告しましょう。
歯ぎしり・食いしばりなどの癖がある
マウスピースをしたまま歯ぎしりをすると、マウスピースを破損させる危険性があります。
また、マウスピース装着時に食いしばりをしても、移動する歯がおかしな方向にズレてしまう可能性があります。奥歯を歯槽骨の方向に押し下げる力が加わり、予定されていた位置よりも歯槽骨の方向に歯が沈んでしまう危険があるのです。
そのため、歯の噛み合わせが悪くなってしまう可能性があります。
治療過程で生じる違和感
治療調整中は上下の歯が移動中であるため、一時的に噛み合わない時期がでてくることがあります。
また、マウスピース装着時は、上下の歯の間にマウスピースが差し込まれるため、上下の歯はかみ合っていない状態になっているのです。それが原因で、マウスピースを外した直後に違和感を覚えることはあります。
また、歯の位置が計画よりも歯槽骨方向に沈んだ位置に移動してしまう可能性も、マウスピース矯正には少からずあるのです。
また、マウスピース矯正の特性上、上下で噛んでみると噛み合わせが合わないことがあります。
そのような場合は、治療後に噛み合わせの調整をおこなっていくことになります。
噛み合わせが悪くなったときの対処方法
噛み合わせが悪くなる原因については解説しましたが、噛み合わせが悪くなってしまった場合はどのようにすればいいのでしょうか。
その対処法について解説していきます。
破損や変形がある場合は装着をやめる
インビザラインのマウスピースの素材は装着しやすいように柔らかい素材でできています。そのため、噛みしめ癖や歯ぎしりなどで破損してしまうことがあるのです。急に噛み合わせが悪くなったと思ったり、装着して痛みを感じたりしたらすぐに装着をやめましょう。
もしマウスピースが変形・破損していたら、すぐに歯科医院に相談してください。
正しい装着方法を守る
マウスピースが正しく装着できていないと、噛み合わせに違和感を覚えるケースがあります。浮いた状態や、はずれた状態で装着し続けると歯が正しい方向に動かず治療が進みません。
マウスピースに破損がないのに噛み合わせがおかしいと感じた場合は、正しく装着できていない可能性が高いです。しっかりと正しい位置にマウスピースを装着しましょう。
歯科医師に相談する
マウスピースによって噛み合わせに違和感を覚えた場合、まずは歯科医師に相談しましょう。治療によって歯が動いている場合、噛み合わせが悪いと感じることがあります。そのため、正しく治療が進んでいるのか歯科医師に確認をとるといいでしょう。
問題がなければ、治療の進行とともに噛み合わせは改善していきます。
インビザラインで噛み合わせは矯正できる
ここまで、インビザラインの治療で噛み合わせが悪くなるのは間違った情報であること。噛み合わせが悪くなる原因が複数あることを解説してきました。
実はインビザラインでは、歯並びだけでなく噛み合わせを治療することもできるのです。
噛み合わせが悪いと、食べ物を正しく噛めない。一部の歯に余計な力がかかり、虫歯や歯周病の原因になる危険もあります。
インビザラインの矯正により、これらの危険を防ぐこともできるのです。
インビザラインではどのように噛み合わせを治療していくのでしょうか。インビザラインの噛み合わせの矯正について、解説していきます。
ワイヤー矯正とインビザライン矯正の違い
インビザラインは従来のワイヤー矯正と違い、取り外し可能なマウスピースを使用して矯正をおこなっていきます。マウスピースは透明で目立たないつくりになっているため、着用していても見た目を気にする必要がありません。
従来のワイヤー矯正は歯磨きなどの手入れも大変で、痛みが生じることもありました。
ですが、インビザライン矯正のマウスピースは、柔らかい素材を使用しているため痛みも生じにくいです。脱着も可能で、歯磨きなどの手入れも楽に出来るのが特徴です。
ただし、歯を動かすために20時間以上の装着が必要にもなってきます。
インビザラインで噛み合わせを矯正する
インビザラインは1日20時間から22時間の装着が必要です。そして7日から10日で、マウスピースを交換し少しづつ歯を動かしていくのです。
歯並びと、噛み合わせの調整は、治療が始まる前に3Dシュミュレーションシステムで予測されており、その予測をもとに計画を立てて治療は進められていくのです。
正しい治療がおこなわれれば、歯並びも改善し噛み合わせもよくなります。
きちんとした資格と経験を持つ歯科医師を選ぶ
また、きちんとした歯科医師を選ぶのも治療にはかかせない行動です。
歯科医院選びでは、インビザライン治療の資格を持つ歯科医院がいるのか。患者の評判はいいのかなども確認するようにしましょう。
特にマウスピース矯正専門クリニックと、そうでないクリニックでは治療の経験や専門知識に大きな差がでるケースもあります。
きちんとしたインビザライン矯正の専門医がいる歯科医院を選ぶようにしましょう。
まとめ
今回は、インビザラインで噛み合わせが悪くはならないことを解説しました。ネットでよく言われている噛み合わせが悪化する原因は複数あること。治療過程で歯が動き、歯並びに違和感を覚えることが少からずあること。それを、噛み合わせが悪くなったせいだと感じる人がいることも解説しました。
マウスピースの破損や変形によって、歯が正しい位置に動かず噛み合わせが悪くなる可能性についてもお話しました。また食いしばりの癖のせいで、奥歯を歯槽骨の方向に押し下げる力が加わり、歯槽骨の方向に歯が沈んでしまう危険性についてもご説明いたしました。
噛み合わせに違和感を覚えた場合、マウスピースに変形や破損が見つかったら使用をやめて歯科医師に相談する。正しくマウスピースを装着する。歯科医師に相談して、正しく治療が進んでいるのか確認をとるなどの対策法も解説しました。
また、インビザラインの治療により噛み合わせは矯正できること。インビザラインの治療を始めるさいは、きちんとした専門の歯科医院を選ぶことも重要になってきます。
海岸歯科室では、インザラインの治療もおこなっております。
インザラインでの治療をご検討されている方は、是非とも当院をお尋ねください。
監修:理事長 森本