オールイン4とはインプラント治療の一種で、最小4本のインプラントで片顎の歯をつくることができます。今回はこのインプラント4の治療方法や費用相場について解説してきます。

 

オールイン4とは何か？

 

オールイン4とは、4本から6本の少ないインプラントで、すべての歯を人工歯にすることができる治療方法です。従来のインプラント治療では、すべての歯を人工歯にするには、1本ずつ顎の骨にインプラント体を埋入する必要がありました。

ですが、オールイン4なら、インプラントの埋入は4～6本でかまいません。1本のインプラントが複数の人工歯を支える役割を持っているのです。

そのため、従来の方法に比べて顎に埋入するインプラントが少なく、施術を施される方への負担も少なくなっています。

 

オールイン4と通常のインプラントの違いとは？

オールイン4は従来のインプラントと違い複数の人工歯を1つのインプラントで支えます。そのため、施術を施される人への負担が軽く、治療期間も短い。費用が安いなどのメリットがあるのです。

今回はオールイン4と通常のインプラントの違いを解説していきます。

 

審美性が高い

 

オール4は、人口歯が統一感のある仕上がりになるため通常のインプラントよりも審美性が高いものになります。通常のインプラントですと、歯並びの影響や複数回に分けて治療をおこなうため、見た目のバランスなどが悪くなる場合があります。

オール4は1本の歯で数本の人口歯を支え、治療も1日ほどですむことから統一感のある仕上がりになります。

 

骨造成の必要がない

 

通常のインプラントであれば、骨が薄い部分や少ない部分の骨密度を増やす骨造成治療がおこなわれることがあります。ですが、オールイン4では、使用するインプラントの数自体が少なく、骨の多いい部分にインプラントを埋入するのでその必要がありません。骨の状態を気にせずに治療をすることができるのです。

 

治療期間の長さ

 

オールイン4の治療期間は短く、手術をした当日に仮歯が入り咀嚼ができるようになる即時荷重が適用されます。通常のインプラントは上部構造がセットされるまで何ヵ月もかかることがあり、生活に支障もでやすいです。

その点、オールイン4は、治療期間中も普通にものを食べることができるため、生活に支障が出にくいのです。

 

価格の安さ

 

オールイン4は使用するインプラントの数が少ないため、通常のインプラントよりも価格が安く抑えられます。

オールイン4を使用しない普通のインプラントですと、片顎にインプラントを入れるだけで350万以上、両顎にインプラントを入れると700万から800万の費用がかかってしまいます。

それに比べ、オールイン4では全顎をインプラントに置き換えても値段は400万前後に抑えられるのです。

 

オールイン4の費用相場

 

オールイン4は使用するインプラントが少ないため、費用も抑えられ施術を受ける方の負担も少なくてすみます。オールイン4の費用は全顎の場合400万前後ですが、その値段は歯科医院によっても変わってくるそうです。

なぜ、同じ治療を受けるのに値段が変わってくるのでしょうか？

それも踏まえて、オールイン4の費用相場について解説してきます。

 

片顎の相場は210～300万

 

オールイン4の片顎の上下どちらかを治療した場合の相場は210万円から300万と言われています。仮に12本の人工歯をとりつけたとすると、1本当たりの値段は17.5万から25万ほどになります。

インプラントは1本あたり30万から40万かかるので、通常のインプラント治療に比べかなり割安だということがわかります。

また、全顎の相場は400万ほどが平均と言われています。

 

相場が歯科医院によって違う

 

オールイン4の治療は医療保険の適用外となる自由診療になります。そのため歯科医院によっては、同じ治療を受けたとしても、費用がかなり違うことがあるのです。その理由について解説していきます。

 

インプラントのメーカーや材質などが違う

 

オールイン4で使用するインプラントのメーカーや材質は歯科医院によって異なります。オールイン4の治療費は、材料費と処置費に別れます。

材料費には、人工歯根と呼ばれるインプラント体と人工歯、途中で製作する仮歯も含まれます。材料費はメーカーや材質によって異なってくるため、使っている材料によっては高額になったり、値段が安くなったりするのです。

 

専門知識の違い

 

オールイン4の治療費に含まれる処置費は、歯科医師の経験や技術に対して支払われる費用です。知識や技術、実績が高い医師ほどこの処置費は高くなり傾向にあります。

 

医療設備

 

オールイン4の治療費の相場に関わってくる要因として、医療設備があげられます。費用に影響を与える設備には歯科用CTや、オペレーションルームがあげられます。

歯科用ＣＴは、歯や顎の状態を調べる検査機器で数千万ほどします。また、外科施術用のオペレーションルームもその設備費が、治療費に上乗せされている場合があります。

 

保障制度

 

インプラントの保証制度とは再治療になった場合、費用負担を減らしてもらえる制度のことです。その保証制度の料金が治療費に上乗せされている場合があります。

治療後に、インプラントの脱落・破損などのトラブルが起きても、格安、もしくは無料で再治療を受けられます。保証期間は5年から10年です。

 

オールイン4のメリット

 

オールイン4のメリットとはなんでしょうか。ここでは、そのメリットについて解説してきます。

 

治療期間が短い

 

オールイン4のメリットはなんといっても治療期間が短いことです。

一般的なインプラント治療では、顎の骨に穴をあけて人工歯根を埋め込んだ後、切開した歯茎を縫合します。そして、上層部の人工歯をとりつけるまで5カ月ほどかかるのです。

それに比べ、オールイン4ならこの工程をわずか1日で済ませられます。

大幅に治療期間が短くなるので、治療を受ける方の負担も少なくてすむのです。

 

体への負担が少ない

 

体への負担が少ないことも、オールイン4のメリットといえます。

最小4本のインプラントで複数本の人工歯を支えているため、骨や歯茎に穴をあける数も少なくてすみます。手術も短時間ですむので、体への負担も少なくなるのです。

 

骨の薄さを気にせずに治療可能

 

オールイン4は少ないインプラントを埋め込むだけなので、骨が薄くても気にすることなく施術をすることが可能です。骨の厚い部分にインプラントを埋め込めば施術は完了するので、骨の薄さを気にせずに治療が可能です。

 

痛みが出にくい

 

オールイン4は入れ歯のように、下あごの歯茎を覆うことがありません。そのため、食べ物がすきまに挟まることがないので、ものを食べても痛みを感じることがないのです。

 

オールイン4のデメリット

 

安くて治療期間も短いオールイン4ですが、もちろんデメリットもあります。そのデメリットをここでは解説していきます。

 

自分の歯を抜歯する必要がある

 

オールイン4は複数の人工歯を数本のインプラントを埋入して装着する方法です。そのため、歯が残っていたとしても抜歯しなければなりません。

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自由診療で価格が決まっていない

 

オールイン4は医療保険が適用されない自由診療です。そのため、、歯科医院によってその治療費は大きく異なってきます。治療費が変わる原因として、使用しているインプラントの質の違いや、医師の専門性。また、設備費が治療費に上乗せされている。保証期間の料金が含まれているなどの理由があります。

 

価格の安いインプラントでトラブルが起こる

 

オールイン4は、インプラントよりも低価格でできる治療です。

ですが、過度に価格の低いオールイン4の治療を受けることはあまりお勧めできません。

インプラントメーカーは世界中に100以上あるとされています。その中でも安くて質の悪いインプラントを使用し費用を下げている場合があるからです。

日本で許可を受けておらず、安全性が確立されていないインプラントを使用している恐れもあります。

 

専門医が少ない

 

オールイン4は知識や専門性、外科手術も伴う治療です。

そのため、専門医が必然的に少なくなってしまい治療を受けられる歯科医院も限られてしまいます。専門医の知識や技術が高いほど処置費も高くなるのでこの点は考え物です。

 

オールイン4のお金に関する情報

オールイン4の費用についてお知らせしたいことがいくつかあります。ここでは、オールイン4のお金に関する情報を解説していきます。

 

オールイン4は自由診

 

オールイン4は保険が適用されない自由診療の治療方法です。

そのため、保険適用の治療とは違い治療費の負担は患者の全額負担となっています。

オールイン4の治療は通常のインプラントより安いですが、保険適用の治療と比べると割高です。

 

デンタルローンについて

 

オールイン4はで全体の歯を治療した場合、価格は400万前後と言われています。両顎に普通のインプラントを入れると700万から800万かかります。その半額の値段でオールイン4は治療をすることができるのです。

ですが、払うとなると相当大変な思いをしなければなりません。

そんな方にはデンタルローンがお勧めです。

デンタルローンとは、保険が適用されない歯科治療に利用できる立て替え支払い制度です。信販会社が治療費を先に支払い、あとで患者自身が治療費と手数料を分割で支払う仕組みになっています。

オールイン4の治療を検討されている方は、デンタルローンの支払いも検討してみるといいでしょう。

 

医療費控除

 

また、オールイン4は医療控除の対象にもなります。

医療控除とは、1年間に支払った医療費や薬代が10万を超える場合、税金が還付されたり軽減されたりする制度です。

医療費控除で還ってくる還付金は所得によって違いますが、申請をすることで費用を抑えることができます。

 

まとめ｜オールイン4を検討中の方に

 

今回はオールイン4の治療方法や費用相場やについて解説いたしました。インプラントを検討しているけれど、費用を抑えたい方はオールイン4の施術を検討されてはいかがでしょうか。

海岸歯科医ではオールイン4の相談も承っています。是非とも、当院にご来店ください。

監修：理事長 森本 哲郎