セラミック矯正で後悔しないために|メリット・デメリットや価格相場について解説
- 2024年2月17日
- コラム
「セラミック矯正が気になっている」
「セラミック矯正のメリットやデメリットはなに?」
「芸能人みたいにきれいな歯並びになりたい!」
などセラミック矯正について気になっていたり疑問を持っていたりする方もいるでしょう。
本コラムでは、セラミック矯正について治療方法やメリット・デメリットについて解説します。
またワイヤー矯正との違いやセラミック矯正をおこなう上での注意点も解説しますので、セラミック矯正を検討している方は参考にしてみてください。
歯並びや口腔内の状態は個人差があるため、どの治療が適応であるか自分では判断が難しいでしょう。歯並びのお悩みや、矯正を検討している方はぜひ一度ご相談ください。
セラミック矯正とは?ワイヤー矯正との違い
セラミック矯正とは、セラミック治療と矯正をかけあわせた造語といわれています。
本来のセラミック治療とは、神経を抜いた歯や虫歯治療で大きく削った歯に人工のセラミックを被せる治療法です。
しかしセラミック矯正は健康な歯を削り、セラミックを被せることで歯の形や色を整えます。
通常の歯列矯正に比べ、治療期間が短いことから「スピード矯正」「クイック矯正」と呼ばれることもあります。
セラミック矯正は「矯正」と名のつくことから、矯正治療の一部と思われがちですが全く異なります。
矯正治療とは、ワイヤーなどの矯正装置を用いて歯並びや噛み合わせを改善し、歯並びを整える治療方法です。歯や顎の骨にゆっくりと数か月~数年の力をかけながら動かしていきます。
一方のセラミック矯正は、噛み合わせや歯並びを根本的に改善する方法でないため、違いを理解しておきましょう。
セラミック矯正の特長は歯並びを整えるだけでなく、歯の形・色・サイズを整えられることです。また短期間で治療が完結する点も魅力でしょう。
セラミック矯正4つのメリット
セラミック矯正のメリットは下記の4つです。
1.短期間で歯並びを整えられる
2.色・形を揃えられる
3.後戻りがない
4.矯正器具の装着が不要で痛みや違和感が少ない
次項で詳細を確認しましょう。
1.短期間で歯並びを整えられる
一般的な歯列矯正は歯をゆっくりと移動させるため半年~数年の期間を要します。
一方セラミック治療は歯を動かす必要がないため、2~3ヵ月程で完了することが多く、部分的な治療であれば最短2回の通院で済む場合もあります。
通院回数が少なく短期間で済むため、時間に制約のある患者さんに向いています。
2.色・形を揃えられる
セラミック矯正は歯並びを整えると同時に、歯の形や色、サイズ調整が可能な点がメリットです。セラミックの種類によって、色のグラデーションや透明感の調整も可能なため、自然な色が好みの方、真っ白な配色が好みの方などオーダーメイド感覚で選択できる点が魅力でしょう。
ワイヤー矯正では歯並びの改善は可能ですが、色やサイズは変えられないため、審美目的での改善を希望される方に向いています。
3.後戻りがない
ワイヤー矯正の目的は噛み合わせの改善のため、時間をかけて歯自体を移動させます。
そのため矯正治療後に徐々に元の位置に戻ってしまう「後戻り」のリスクがあります。
矯正後の後戻りを防ぐために、矯正した位置を保つための「保定装置」を装着する必要があり、さらに数年の期間が必要になる場合があります。
その点セラミック矯正は歯自体を移動させないため、保定装置の装着が不要で後戻りの心配がありません。
保定装置の装着が難しい方や、後戻りの不安が大きい方に向いているでしょう。
4.矯正器具の装着が不要で痛みや違和感が少ない
セラミック矯正は、ワイヤー矯正と異なり矯正器具を装着する必要がありません。
口腔内は感覚が敏感であるため、感じ方の個人差や慣れはあるものの矯正装置の違和感は多少なりとも感じるでしょう。人によっては喋りづらさや、矯正装置の見た目を気にする方もいます。またワイヤー矯正の装置直後は痛みを感じるとも言われています。
セラミック矯正は矯正装置の装着が不要なため、口腔内の違和感や痛みが少ないのが特長です。最終的にセラミックの歯を被せるまでの期間も仮歯を装着するため、違和感は少ないといわれています。
痛みや口腔内の違和感に抵抗のある人に向いているでしょう。
セラミック矯正3つのデメリット
セラミック矯正のデメリットは下記の3つです。
1.歯を削ったり神経の処置や抜歯したりする必要がある
2.セラミックの歯にも寿命がある
3.噛み合わせの改善は難しい
治療を選択する際にデメリットについても正しく理解しましょう。
1.歯を削ったり神経の処置や抜歯したりする必要がある
本来のセラミック治療は、虫歯で大きく削った歯などに人工的なセラミックを被せる治療法です。しかしセラミック矯正は歯並びや形を整えるために健康な歯を大きく削るケースもあります。また場合によっては抜歯や神経を抜く処置も必要です。
削った歯を再生するのは不可能で、歯を削るぶん寿命が縮まります。
削った歯は表面のエナメル質が失われるため、虫歯になりやすいリスクもあります。
歯は一生ものの財産です。セラミック矯正の目的と、健康な歯を削るリスクとデメリットを比較し理解する必要があるでしょう。
2.セラミックの歯にも寿命がある
一度セラミックを被せると永久的に使用できると思われる方もいらっしゃるでしょうが、セラミックにも寿命はあります。一般的な銀歯の寿命が2~5年といわれるのに対し、セラミックは10~15年と長持ちしますが永久的ではありません。
銀歯よりも長持ちする理由は、汚れがつきにくく被せた歯との隙間ができないため、虫歯のリスクが少ないためです。セラミックの強度は高いですが、強い衝撃で欠けたり割れたりします。
食いしばりや歯ぎしりで持続的に圧がかかると劣化の原因にもなります。セラミックの劣化に伴い、やり替えが必要になることも念頭に置いておく必要があるでしょう。
3.噛み合わせの改善は難しい
噛み合わせを改善するためには、ゆっくり力をかけながら歯全体を動かす必要があります。
セラミック矯正では、気になる部分の歯を削り多少の角度を変えることはできても根本的な改善にはなりません。
よって噛み合わせの状態やご本人が目指すゴールによっては、セラミック矯正よりもワイヤー矯正の方が適している場合もあるでしょう。
治療前にしっかりと歯科医師と相談することが大切です。
セラミック矯正後のメンテナンス
セラミックの強度は高いものの、強い衝撃が加われば欠けたり割れたりもします。
日常的に歯ぎしりや無意識の食いしばりがある方は、マウスピースの使用も検討しましょう。
またセラミックを長持ちさせるためには日々のメンテナンスが欠かせません。
ワイヤー矯正のように口腔内に矯正装置がないため、日々のラッシングはしやすいでしょう。セラミックは虫歯になりにくいといわれていますが、当然メンテナンスを怠ればリスクは高まります。
また日々の歯磨きでは落としきれない蓄積した汚れを、歯科医院で定期的にメンテナンスするのも大切な予防です。セラミックに限らず、虫歯や歯周病予防は歯全体の寿命にも関わってきます。
セラミック矯正の価格相場
ひとくちにセラミックといっても、種類によって1本あたりの価格は変動します。
セラミックの種類によって耐久性や審美性も変わるため、それぞれの特長を事前にしっかり相談しましょう。
全てセラミックの材質であれば1本あたり8~18万円が相場です。他にはセラミックと歯科用プラスチックの混合素材であれば1本あたり4~8万円など素材によって大きく変動します。
基本的にセラミック矯正は自由診療に該当するため費用が高額になりがちです。
またセラミック1本あたりの価格のほかに、仮歯代・再診料・コア(土台芯)などの料金が必要です。
しかし、一部条件を満たす場合に保険適応される場合もあります。
費用が高額になる分、セラミック矯正を検討する方は事前にしっかりと価格も含めたカウンセリングを受けるのをおすすめします。
まとめ
セラミック矯正はセラミック治療と矯正をかけあわせた造語で、歯を削りセラミックを被せることで歯並びや色・形を整える治療法です。
「矯正」と名のつくことから矯正治療の一部と思われがちですが、歯全体にゆっくりと力をかけて噛み合わせを改善することで歯並びを整える矯正治療とは異なります。
セラミック矯正のメリットは、短期間で歯並びだけでなく色や形、サイズを揃えられることです。ワイヤー矯正は矯正装置の装着が必要なため、口腔内の違和感や歯の痛みを伴うのに対し、セラミック矯正は装置が不要な点も魅力でしょう。
逆にデメリットは健康な歯を削ったり、抜歯や神経を抜く処置を伴う負担があることです。
歯は一度削ると再生不可能なため、健康な歯を削るデメリットについてはしっかり検討する必要があります。
またセラミックは強度のある素材ですが、もちろん寿命があり約10年前後といわれています。
セラミック寿命をのばすためには日々の自宅でのメンテナンスや歯科医院での定期検診が大切です。
セラミック治療は選択するセラミックの種類や本数によって大きく価格が変動します。
基本的に自由診療で高額になりやすいため、事前にしっかり理解しておきましょう。
海岸歯科室は患者様のお悩みに寄り添い、世界一優しい歯科を目指しております。
ご本人の状態により治療方法は変わるため、セラミック矯正が気になっている方や検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。
スタッフ一同お待ちしております。
監修:理事長 森本 哲郎