ホワイトニングは痛いの?痛みの予防法や対策を紹介
- 2024年10月20日
- コラム
「ホワイトニングは痛いの?」
「痛みなく治療を受けることはできる?」
ホワイトニングを検討している方の中には、治療の際に痛みを感じると聞き、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
ホワイトニングは、事前に対策をすれば痛みを感じにくくなります。このコラムでは、ホワイトニングによる痛みの予防法や、痛みがある場合の対策を紹介します。痛みに不安を感じている方は、ぜひ最後までお読みください。
ホワイトニング治療とは?
ホワイトニング治療とは、加齢や飲食物による歯の着色を白くする治療法です。歯の表面に専用の薬剤を塗布して歯の黄ばみや黒ずみの原因になる色素を分解し、歯を白くします。歯のホワイトニングは、大きく3つに分けられます。
- オフィスホワイトニング
- ホームホワイトニング
- デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングは、歯科医院で受けるホワイトニングです。高濃度のホワイトニングジェルを塗布してLEDやハロゲンなどを照射し、歯を白くします。即効性が高く効果を実感しやすいため、短時間でしっかりと歯を白くしたい方におすすめです。
ホームホワイトニングは、自宅で行うホワイトニングです。ホワイトニング剤を塗布したマウスピースを数時間装着し、徐々に歯を漂白します。オフィスホワイトニングと比較するとジェルの濃度が低いため、時間をかけて治療していく必要があります。
3つ目がデュアルホワイトニングです。これは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用して行います。歯科医院でしっかりとホワイトニングしつつ、家でホワイトニングを続けることで効果を持続させます。
ホワイトニングは痛いの?
ホワイトニング治療によって痛みを感じる方は一定数います。割合として多くはありませんが、歯に何かしらのトラブルと抱えている方などは、痛みを感じることがあるでしょう。
ホワイトニングで痛みを感じる仕組み<
歯の表面には、ペリクルと呼ばれる膜があります。ホワイトニングジェルはペリクルを破壊して白くするため、ペリクルが再生されるまでの24時間前後の時間は、痛みを敏感に感じてしまう可能性があります。
また、何かしらの理由でエナメル質に傷やひびがある場合、内部の神経にホワイトニングの刺激が伝わり、痛みを感じることがあります。
ホワイトニングの痛みが出るタイミング
ホワイトニングによって痛みを感じるタイミングは、治療直後から数時間にかけてです。歯や歯茎に何かしらのトラブルがある場合は、治療中に痛みを感じる可能性もあります。
痛みはいつまで続く?
ホワイトイング治療による痛みやしみる感じは、一時的なものである場合が多く、治療後数時間から数日以内におさまることがほとんどです。
オフィスホワイトニングの場合、濃度の強いホワイトニングジェルやライトを使用するため、1〜2日程度痛みが続く場合があるでしょう。ホワイトニング後に痛みが3日以上続く場合や、痛みの程度が増す場合には、歯の神経に負担がかかっている場合があるので、病院に相談するのがおすすめです。
ホワイトニングで痛みを感じる理由
ホワイトニングで痛みを感じる理由には、主に以下の4つが挙げられます。
- 虫歯や歯周病がある
- 歯にひびがある
- 知覚過敏
- ホワイトニングジェルの濃度が強い
歯に何らかのトラブルがある場合、ホワイトニングジェルが染みることによって痛みを感じやすくなります。ここでは痛みを感じる理由について詳しく見ていきましょう。
虫歯がある
ホワイトニング治療の前に虫歯や歯周病があると、痛みを感じやすくなります。虫歯は歯磨きによる磨き残しなどが原因で歯垢ができ、そこに虫歯菌が増殖することによって歯が溶ける病気です。
虫歯が進行すると歯の表面にあるエナメル質に穴が開くため、内側にある象牙質が剥き出しになってしまいます。
象牙質が露出した状態でホワイトニング治療を受けると薬剤が浸透し、痛みを感じやすくなります。
歯周病がある
歯周病は歯と歯茎の間に歯垢が溜まり、菌が増殖して歯肉が炎症を起こし、歯を支えている歯槽骨が溶けていく病気です。歯周病が進行すると歯茎が下がって歯の根元にある象牙質が露出するため、ここにホワイトニングジェルがしみて痛みを感じることがあります。
歯にひびがある
事故や歯ぎしりなどで歯にひびができている場合、そこから薬剤がしみて痛みが出る可能性があります。噛み合わせが悪く一部の歯に負担がかかっている場合も、歯にひびが入っている場合があるでしょう。
歯は一度ひぼが入ってしまうと自然に元に戻ることはないため、ホワイトニング前に治療を受けて治しておくのがおすすめです。
知覚過敏
知覚過敏の方も、痛みを感じることがあります。知覚過敏とは、冷たいものを食べたり歯ブラシの毛先が当たったりしたときに、ズキっとしみるような痛みを感じる症状です。強すぎるブラッシングや歯周病が原因で起こると考えられています。
知覚過敏は歯の内側にある象牙質が露出し、刺激が神経に直接伝わることで起こります。知覚過敏の方がホワイトニング治療を受けると、象牙質部分にホワイトニングジェルが触れて痛みを感じることがあります。
ホワイトニングジェルの濃度が高い
治療に使用するホワイトニングジェルの濃度が高い場合も、痛みを感じやすくなることがあります。
オフィスホワイトニングは、ホームホワイトニングに比べると濃度が高い傾向にあります。安全性が認められている薬剤のため体に害はありませんが、濃度が高すぎると痛みを感じることがあるでしょう。
ホワイトニングで痛みを感じた時の対策
- 痛み止めを飲む
- 熱いものや冷たいものを食べるのは避ける
- 歯科医院に相談する
ホワイトニングで痛みを感じたときには、無理せず鎮痛剤を飲みましょう。また、刺激を与えやすい食べ物を食べるのも避けてください。
ホワイトニングで痛みを感じた時の対策について詳しく見ていきましょう。
痛み止めを飲む
ホワイトニングで痛みを感じたときは、鎮痛剤を飲むと良いでしょう。 痛みの程度には個人差がありますが、ズキズキとした痛みを感じてしまい、仕事や睡眠などに影響を与えてしまう可能性もゼロではありません。
痛みは数時間〜数日でおさまりますので、痛みを感じる時には無理せず痛み止めを服用することをおすすめします。
熱いものや冷たいものは避ける
熱いものや冷たいものは、歯に刺激を与える可能性があります。ホワイトニングで痛みが出ている場合は、ホワイトニングジェルで象牙質や歯根が刺激され、痛みを感じることがあります。
ホワイトニング治療を受けた後24時間程度は熱いものや冷たいものを避け、歯に刺激を与えないようにしましょう。
歯科医院に相談する
痛みの程度が強い場合や痛みが続く場合は、歯科医院を再度受診しましょう。痛みの原因を確認してもらうことで適切な処置をしてもらえることもあります。
ホワイトニングの痛みの予防法
ホワイトニング治療を受ける前に、以下の対策をしておくと、痛みをある程度予防できることがあります。
- 歯周病や虫歯治療を受ける
- 知覚過敏用の歯磨き粉を使用する
- 定期的に検診を受ける
歯や歯茎が健康な状態で治療を受けると、ホワイトニングジェルがしみることが少なくなります。上記の予防法について詳しく見ていきましょう。
歯周病や虫歯治療を受ける
歯周病や虫歯治療を受けて歯のダメージをなくしておくことで、痛みを感じにくくなります。歯周病や虫歯が進行して歯の神経が壊死している場合は、ホワイトニングが受けられないケースもあるため、早めに治療しておくことが大切です。
知覚過敏用の歯磨き粉を使用する
知覚過敏の方や知覚過敏の恐れがある方は、専用の歯磨き粉を使用するのがおすすめです。知覚過敏用の歯磨き粉には硝酸カリウムの影響で歯の神経の過敏反応を抑えられるため、痛みを感じにくくなります。
また、フッ素ジェルも併用することでエナメル質が強くなり、薬剤による刺激を感じにくくなるでしょう。
定期的に健診を受ける
ホワイトニング治療を受けるときだけにかかわらず、歯科医院で定期的に健診を受けましょう。クリーニングを受けて歯と歯茎が綺麗な状態を保つことにより、虫歯や歯周病のリスクを防げます。
定期検診を受けて歯の状態を整えてからホワイトニングを受けることにより、痛みを最小限に抑えられるでしょう。
よくある質問
最後に、ホワイトニングに関するよくある質問について回答します。
ホワイトニングとクリーニングの違いは?
ホワイトニングは歯の健康を維持するためではなく、見た目の美しさを保つ治療です。一方でクリーニングは歯石と色素を取り除いて口内環境を整えて、健康をサポートする治療です。
ホワイトニングとクリーニングの両方を受ける場合には、先にクリーニングを行います。クリーニングで歯の汚れを取り除くことにより、歯にしっかり薬剤が浸透し、ホワイトニングの効果を得やすくなるでしょう。
ホワイトニングは1回で白くなる?
ホワイトニングは、1回でも効果を得られる方もいます。しかし、1回では十分な白さを実感できることは少ないため、目標とする白さになるまで複数回治療を重ねる方が多いです。治療を始める前に、今の歯の色と目標とする白さを医師と確認し、何回程度治療が必要か相談すると良いでしょう。
ホワイトニングの効果はどの程度持続する?
オフィスホワイトニングを受けた場合、生活習慣や歯質などによって個人差はありますが、6ヶ月程度で元に戻ることが多いです。元の色に戻る前にホワイトニングを受けることで、白さを保ちやすくなります。
海岸歯科室では、ホワイトニング治療を行っています。オフィスホワイトニングはもちろん、ホームホワイトニングにも対応していますので、希望のホワイトニング方法をご相談ください。
監修:理事長 森本 哲郎