抜歯にかかる料金が知りたい|ケース別の料金や保険適用について紹介
- 2024年3月19日
- コラム
親知らずを抜歯したい方や、虫歯や歯周病で抜歯を行わなければいけない方の中には、抜歯の料金が気になるという方も多いでしょう。抜歯にかかる料金は、歯の位置や状態によって異なります。保険適用になる場合とそうでない場合があるので、どの程度料金がかかるのか、保険適用になるのかを押さえておくと、安心して治療が受けられるでしょう。
そこで今回は、抜歯にかかる料金や、治療ケース別の料金や保険適用になる症例などについて紹介します。抜歯を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。
抜歯にかかる料金
親知らずや虫歯などによって抜歯をすると判断された場合は、歯科クリニックや大学病院などで抜歯が必要です。抜歯にかかる費用は、歯の場所や処置方法によって異なります。
一般的に抜きやすい歯は費用が抑えられますが、奥歯や抜きづらい親知らずなどは1万円以上かかるケースもあるでしょう。また、抜歯以外に初診・再診料やレントゲン代、麻酔代、薬代がかかります。抜歯にかかる費用について、歯の種類や場所ごとに紹介します。
乳歯
乳歯は、子どものときに生える歯のことです。一般的には5歳〜6歳ごろに乳歯が抜けて永久歯への生え替わりがスタートします。しかし、人によっては乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきたり、なかなか乳歯が抜けなかったりする場合があるのです。乳歯がなかなか抜けない場合は、歯科クリニックで抜歯するケースがあります。乳歯を抜歯する際は数百円かかりますが、地方自治体の支援によって、窓口負担は0円になるケースが多いです。
前歯・小臼歯
前歯や小臼歯(前歯から数えて4・5番目の歯)を抜歯する場合は、1,500〜3,000円程度かかります。前歯や小臼歯は比較的抜歯しやすいため、料金は抑えられるでしょう。前歯の場合は、抜歯後に見た目の悪さを改善するため、仮の歯を装着するケースがあります。その場合、1本1,000円程度かかるでしょう。
奥歯や親知らず
奥歯や親知らずを抜歯する場合、生え方や処置内容によって料金が異なります。奥歯や親知らずは他の歯よりも抜歯が難しくなるため、前歯や小臼歯よりも抜歯費用がかかると思っておくとよいでしょう。歯科クリニックで抜歯する場合にかかる料金は、目安として3,000円〜10,000円程度です。手術や入院を必要とする場合は、さらに費用がかかる可能性があります。親知らずの状態別の料金は、後ほど詳しく紹介します。
歯科矯正のための抜歯
歯科矯正を行う際に、場合によっては抜歯を行います。正しい場所に歯が動いたときに歯列に並びきらない場合や、親知らずが邪魔になっている場合は、抜歯が必要です。歯科矯正のための抜歯は、基本的に自由診療です。そのため、費用は高くなる傾向にあります。小臼歯の抜歯は、1本あたり5,000円〜15,000円が相場です。親知らずは場合によっては保険適用になるので、10,000円以内で収まることが多いです。
親知らずのケース別料金
親知らずは、生えている状態によって抜歯料金がことなります。ここでは、親知らずの生え方別に抜歯にかかる料金の目安を紹介します。
親知らずが真っ直ぐに生えている場合
親知らずが他の歯を同じようにまっすぐ生えている場合は、治療の難易度が低いため、1,000円〜1,500円程度で抜歯できるケースが多いです。抜歯後に飲む薬代も含まれており、痛み止めや化膿止めの薬が処方されます。
横向きや歯茎に埋まっている場合
親知らずが横向きに生えていたり、歯茎に埋まっていたりする場合は、正常に生えている歯の抜歯よりも費用がかかります。親知らずが埋まっている場合は歯科用のCT撮影を行い、歯の状態や神経の位置などを正しく把握してから処置を行うことが大切です。そのため、撮影や診断料が高くなる傾向にあります。親知らずがまっすぐ生えていない場合は、15,000円程度料金を持参すると安心できるでしょう。
歯科矯正の抜歯は保険適用外
歯科矯正の抜歯は、基本的に保険適用外です。保険適用で受けられる抜歯は、虫歯や歯周病が進行して歯を残すことができない場合などです。保険が適用になるのは、歯の機能の回復を目的とする治療のみです。そのため歯科矯正のように見た目の悪さを改善するためや噛み合わせをよくするための治療では、保険が適用されません。噛み合わせ治療は歯の機能を回復するためとも思われますが、緊急性の高い症状ではないため、ほとんどの場合で保険が適用されないのです。保険適用で抜歯できるかが気になる方は、一度歯科クリニックで相談してみるとよいでしょう。
親知らずを抜歯したほうがよいケース
親知らずは必ず抜歯しなければいけないものではありませんが、人によっては抜歯せずに放っておくと歯並びが悪くなったり痛みが生じたりする可能性があります。ここでは、抜歯が必要なケースについて詳しく紹介します。
親知らずが斜めに生えている
親知らずが斜めに生えている場合は、早めの抜歯が必要です。親知らずが他の歯を押してしまい、痛みを感じることがあるでしょう。また、隣の歯を押してしまうことで歯並びが悪くなる可能性もあります。虫歯のリスクが高まることも問題の1つです。斜めに生えている歯を綺麗に磨くのは難しいため、虫歯や歯周病になる可能性があります。他の歯に影響を与えないためにも、早めに抜歯しましょう。
親知らずが埋まっている
親知らずが歯茎から出ずに埋まってしまっている場合、歯磨きが難しく汚れが溜まりやすいです。そのため虫歯や歯周病のリスクが高まるでしょう。また、埋まっている歯は、疲れが溜まっているときや体調が悪いときに腫れたり痛みが出たりするケースがあります。疲れたときに痛む親知らずは、綺麗に磨けていなかったり歯周病になっていたりと問題を抱えている可能性があるため、早めの処置が必要です。歯科クリニックを受診して状態を確認しましょう。
周りの歯に影響を与えている
親知らずが他の歯に重なって歯磨きやフロスが難しい状態になると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。他の歯を綺麗に磨くためにも、早めに抜歯したほうがよいでしょう。また、親知らずが骨を吸収し、他の歯がグラグラしてしまうリスクもあります。他の歯を健康に保てないリスクがあるため、早めに抜歯しましょう。
ひどい虫歯の治療にかかる費用
ひどい虫歯になってしまった場合は、抜歯が必要です。ここでは抜歯が必要な虫歯の進行状態や抜歯費用について紹介します。
軽度の虫歯
虫歯がエナメル質だけにとどまっている比較的軽度の虫歯は、抜歯の必要はありません。歯を削ってレジンで充填すれば処置が終了するため、即日治療が完了します。軽度の治療の場合は、3,000円〜4,000円程度で治療できるでしょう。
中程度の虫歯
虫歯が象牙質まで及んでいる場合は、歯を削ったあとに詰め物や被せ物をする必要があります。治療は複数回にわたることもあり、5,000円〜10,000円程度費用がかかるでしょう。
抜歯が必要なひどい虫歯
歯の神経まで細菌感染が進み、残すことができないと判断された虫歯は、抜歯が必要です。抜歯後は入れ歯か、隣の歯と土台にした被せ物であるブリッジと呼ばれる治療を行います。治療にかかる費用は7,000円〜20,000円程度です。インプラントを選択する場合は自費診療になるため、300,000円以上かかることもあります。
抜歯の料金に関するよくある質問
抜歯の料金に関するよくある質問について紹介します。
大学病院で抜歯するときはどれくらい費用がかかる?
歯科クリニックで抜歯が難しい場合は、大学病院で治療することがあります。たとえば神経に親知らずが重なっている場合は全身麻酔で抜歯する可能性もあり、入院も必要です。抜歯のみで済む場合の料金は10,000円程度ですが、入院がともなうと100,000円程度かかるケースもあります。
抜歯後の痛みはいつまで続く?
抜歯後の痛みは、数日〜10日程度で治ります。ただし、稀にドライソケットと呼ばれる抜歯後の穴が塞がらずに骨が露出した状態になることがあり、その場合は1ヶ月程度痛みが続くこともあるでしょう。その場合は早めに病院に相談してください。
まとめ
抜歯にかかる料金は、抜歯する位置や生え方によって異なります。前歯や小臼歯などの抜きやすい歯の場合は数千円程度で治療が受けられますが、生え方の悪い親知らずの場合は数万円かかるケースもあります。抜歯に関して料金以外にも不安がある方は、早めにクリニックに相談しましょう。海岸歯科室では、抜歯はもちろんインプラントや矯正歯科治療も行っています。一人一人にあった治療法をご案内しているので、ぜひお気軽にお越しください。
監修:理事長 森本 哲郎