歯の黄ばみを取る方法について徹底解説|自宅でできる簡単なケアの方法教えます
- 2025年3月15日
- コラム
ステインが着色し黄ばんでしまった歯。どうやったらキレイに取れるのか考えたことはありませんか?今回はそんな黄ばみの原因や自宅でできる簡単なケアなどを解説いたします。
歯の黄ばみの原因は内因性と外因性に分けられる
歯の黄ばみは大きく分けて内因性と外因性の2つに分けられます。それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。
内因性の黄ばみの原因
内因性の原因とは、遺伝や加齢など生まれつきの性質や体の生理的変化などによってもたらされるものです。
遺伝や生まれつきによるもの
遺伝などにより、生まれつき歯のエナメル質が薄いと中の黄色い象牙質が透けて歯が黄色く見えることがあります。特に欧米人はエナメル質が厚いため歯が白く、日本人はエナメル質が薄く象牙質が透けて見えるので歯が黄色く見えるという特徴があります。
加齢によるもの
加齢によってエナメル質が摩耗すると、中の象牙質が透けて見えて歯が黄色く見えるようになります。エナメル質の摩耗は長年の歯磨きや食事によって引き起こされます。長年の使用によりエナメル質がすり減って中の象牙質が透けて見えてしまうのです。
歯の神経が原因
歯の神経が原因で歯が黄ばんでみえることもあります。
神経がない歯や、虫歯によって神経を抜いた歯は時間が経つと変色していくのが特徴です。根幹治療では神経と血管でできている歯髄を取り除きます。歯の血流が亡くなり歯の代謝が失われてしまうのです。そのため不要な物質や組織が排出されずに詰まっていってしまいます。
やがて象牙質のコラーゲンも古くなり、歯がくすんで茶褐色や灰色に変色してしまうのです。
外因性の黄ばみの原因
外因性とは、環境などの影響が原因によって歯が黄ばんでしまうことを指します。主な外因性の黄ばみの原因を解説していきます。
飲食物による黄ばみ
歯に着色しやすい飲食物を摂取していると、歯が黄ばんでしまう原因となります。
特にカレーやチョコ、赤ワインなどポリフェノールや色素が沈着しやすい成分の入った食べ物は要注意です。
これらがステインとなって、歯のエナメル質に付着し徐々に蓄積していくことで歯の黄ばみが濃くなっていきます。
生活習慣による黄ばみ
喫煙やうがい薬を使ったうがいなどの生活習慣も歯の黄ばみに繋がってきます。
タバコにはニコチンやタールといった有害物質が含まれています。中でもタールは粘着性のある物質で、歯の表面に付着しやすい性質があります。ヤニと呼ばれているものです。
また、うがい薬にはグルコン酸クロムヘキシジンという成分が含まれたうがい薬の長期使用に要注意です。薬剤の着色が歯の黄ばみの原因になる場合があります。
虫歯などによる歯の黄ばみ
虫歯が進行すると、神経がダメージを受けて歯が黄ばんでしまう場合があります。歯の神経まで虫歯が進行すると、血液循環もなくなり象牙質の変色を引き起こします。この場合は、歯全体が灰色っぽく変色してしまいます。
脱灰や再石灰化
口腔内では歯のエナメル質に当たるミネラル成分が溶けだす脱灰と、溶けだしたミネラル成分が唾液の作用によって再びエナメル質に戻る再石灰化が繰り返し起こっています。
2つのバランスが崩れて脱灰が進んでしまうと、エナメル質のツヤがなくなって歯が黄ばんでみえることがあります。
2つのバランスを保つためには食生活の習慣を整え、毎食後に歯磨きをすることが大切です。
自宅でできる黄ばみの取り方
歯が黄ばんでしまった場合は、どのようにケアすればいいのでしょうか。ここでは自宅でできる歯のケアの方法を解説いたします。
ホワイトニング用歯磨き粉
ホワイトニング成分配合と記載のある歯磨き粉は、通常の歯磨きよりも歯を白くする成分が含まれています。大きな効果は期待できませんが白さを保つ。汚れを突きにくくする効果なら期待できます。
歯のマニュキュア
歯に塗るマニュキュアは市販で販売されています。歯に塗料のようなものを塗って歯を白く見せることができます。手軽にできますが、歯にムラができる。効果が続かない。塗面の凸凹が虫歯や歯周病菌の温床になりやすいなどのデメリットもあります。
歯の消しゴム
歯の消しゴムは文房具のように歯の汚れを消すことができる市販のホワイトニング用品です。タバコのヤニも落とすことが可能です。
外出先でも気軽に使用できますが、磨きすぎると歯を傷つけるリスクがあります。
ホワイトニングペン
ホワイトニングペンはマニュキュアと同じ要領で歯に塗料を塗って、歯を白くします。手軽に使用でき携帯もできて便利です。また、歯を簡単に白く見せることができるので、高い人気も得ています。
電動歯ブラシ
ホワイトニングケアのできる電動歯ブラシを使用することによって、歯を白くすることが可能です。また、電動歯ブラシは振動で歯を磨くため、研磨剤の歯磨き粉を使うと歯を傷つけてしまう可能性があります。研磨剤が入っていない歯磨き粉を使いましょう。
医師による黄黄ばみの取り方
自宅でするケアでもとれないしつこい黄ばみは、歯科医院やクリニックで対処するのがいいでしょう。ここではその対処の仕方について解説していきます。
クリーニング
特殊な機器と溶液などを使用して、歯をキレイにクリーニングする方法です。歯ブラシでは届かない歯と歯のすきまや、歯と歯茎の間のプラークや着色汚れもキレイに取ることができます。歯をキレイに保ちたい方は定期的に検診とクリーニングを受けましょう。
ホワイトニング
ホワイトニングは特殊な溶剤を使用して歯の色素を白くする方法です。大きく分けて歯科医院やクリニックで施術をおこなうオフィスホワイトニング。マウスピースを使用して自宅でおこなうホームクリーニングがあります。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは歯科医院やクリニックでおこなうホワイトニングです。特殊な溶液を歯に塗布しLEDを照射することで歯の色素を白くします。即効性があり、すぐに白くなれることを実感できるのが特徴です。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングはマウスピースに溶剤を塗布し、それをつけることで歯を白くする方法です。自宅にいながら自分のペースででき、歯の奥にまで溶剤が浸透するので歯が全体的に白くなるのが特徴です。色戻りもなく長持ちします。
デュアルホワイトング
デュアルホワイトニングはホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを両方する施術方法です。たいていの場合は、オフィスホワイトニングをしてから自宅でホームホワイトニングをします。オフィスホワイトニングの場合は歯の表面しか白くできませんが、ホームホワイトニングを追加することで歯の裏側まで白くすることが可能です。
やめた方がいい黄ばみの取り方
歯のセルフケアなどを紹介してきましたが、なかには辞めた方がいい歯の黄ばみの取り方もあります。それらの黄ばみの取り方についてご説明いたします。
重曹や塩で磨く
重曹や塩で歯を磨くといいという話を聞いたことはないでしょうか。
これらで歯を磨くと顆粒が歯のエナメル質を傷つけてしまう可能性があります。また口腔内にダメージを与えるなど、歯茎を傷めてしまうなどメリット面よりデメリット面の方が大きい方が現状です。
強い酸で磨く
果実などの強い酸で歯を磨くと汚れが取れるという話もありますが、こちらも要注意です。強い酸で歯を磨くと歯のエナメル質も溶けだしてしまいます。エナメル質が溶けることにより、虫歯や知覚過敏を起こすリスクも高まってしまうのです。
またエナメル質が薄くなることで象牙質が透けて見えるようになり、歯の黄ばみが目立ってしまう結果にもなってしまいます。
歯の黄ばみを予防する方法
せっかく歯の黄ばみをとっても、また歯に汚れが付着してしまうような生活を続けていては意味がありません。では、どうすれば歯の黄ばみを予防することができるでしょうか?
その対策方法についてご説明いたします。
着色する飲食物を避ける
ポリフェノールやタンニンといった歯に着色する着色料の入った食べ物はなるべく控えるようにしましょう。特に色味の強いカレーやチョコ、ソースといった食事をした後は歯をゆすぐことや、歯を磨くことが大切です。
緑茶やコーヒー紅茶を大量に飲んだ後も、口をゆすぐようにしてポリフェノールの着色を防ぎましょう。
歯を強く磨かない
歯を強く磨きすぎると歯の表面が傷つきエナメル質がすり減ってしまう原因になります。歯の傷ついた場所には着色汚れや細菌がつきやすく、虫歯などの原因にもなってしまいます。歯のブラッシングは軽く擦る程度にして、あまり強く磨きすぎないよう気をつけましょう。
唾液をよく出すようにする
唾液は細菌や汚れを洗い流す働きがあります。なので、唾液の分泌が滞ると口内には細菌や汚れが溜まってしまい歯も変色しやすくなってしまいます。ガムなどを噛んで唾液を出すことは、歯の健康にもつながります。
虫歯などが気になる方は、キシリトールガムを噛みましょう。
定期的なクリーニングに通う
いくら歯をキレイに磨いていても、取り切れない汚れや着色はでてきてしまいます。そんな汚れなどを歯科医院の定期健診でキレイにしてもらいましょう。こうすることによって、着色汚れだけでなく虫歯や歯周病の予防、早期発見にもつながります。
まとめ
今回は歯の黄ばみについて徹底解説いたしました。
日常生活で気をつけていても、歯には汚れが溜まっていってしまうもの。そんなときにお勧めなのが、歯科医院の定期健診でおこなうクリーニングです。
海岸歯科室では、歯の定期検診やクリーニングももちろんおこなっております。
歯の黄ばみなどが気になる方は、まずはお気軽にご来院ください。
監修:理事長 森本 哲郎