矯正中に歯茎が下がる原因と対策|痛みやネジによる影響、歯肉退縮も徹底解説|海岸歯科室|千葉県美浜区の歯医者

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医療コラム

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矯正中に歯茎が下がる原因と対策|痛みやネジによる影響、歯肉退縮も徹底解説

歯列矯正は、美しい歯並びを手に入れるために有効な治療法ですが、治療中にはいくつかの問題が発生することがあります。

その中でも歯茎(はぐき)が下がる「歯肉退縮」という症状は、多くの患者さんが悩む問題の一つとなっています。

もし矯正中に歯茎が下がってしまうと、見た目に影響が出るだけでなく、歯の健康にも悪影響を与えることがあるのです。

さらに、矯正用のネジや装置が歯茎に負担を与えたり、痛みを感じたりするる場合もあります。

そこで今回は、矯正中に歯茎が下がる原因、痛みやネジの影響、さらには歯肉退縮を防ぐための対策を徹底解説します。

これから矯正を考えている方や、現在治療中で不安を抱えている方に向けて、専門的な知識とともに実用的なセルフケア方法をご紹介しますので参考にしてみてください。

歯列矯正中に歯茎が下がる原因とは?痛みや食い込みの問題も

 

歯列矯正中に歯茎が下がるという問題は、多くの患者さんにとって心配の種ではないでしょうか。

歯列矯正は歯並びや噛み合わせの改善を目的としますが、同時に歯肉や歯茎に対しても負担をかけてしまうことがあります。

矯正によって歯茎が下がる原因には、矯正による力の影響や矯正装置が歯茎に食い込むことが関係しています。

ではいったいなぜ歯茎が下がってしまうのでしょうか、

矯正による歯肉退縮とは?歯茎が下がる仕組み

歯列矯正によって歯茎が下がる状態は「歯肉退縮」と呼ばれ、歯を支えている骨や組織が後退することで、歯の根が露出し、歯茎が下がってしまう状態を指します。

矯正治療中は、歯を動かす力が直接歯茎や歯槽骨、つまり歯を支える骨に影響を与えます。

そのため、適切な矯正力でない場合や長期にわたって矯正力がかかると、歯茎が後退しやすくなってしまうのです。

矯正装置が歯茎に食い込む理由|予防と対策のポイント

矯正装置が原因で歯茎に食い込むことも、歯肉退縮の原因になります。

特にワイヤーやブラケットを、歯茎に近い位置につけている場合、圧力がかかりすぎると歯茎にダメージを与えることがあるのです。

これに対する予防策として、定期的な調整を行い、装置の圧力や位置が適切かどうかを確認することが大切です。

柔らかいブラケットやワイヤーの選択、適切なメンテナンスも予防に効果的です。

矯正治療中に感じる歯茎の痛み|その原因とリスク回避法

矯正治療中に歯茎の痛みを感じることがありますが、これは矯正力が歯茎や歯槽骨にかかるためです。

痛みの原因には、歯が動く過程で周囲の組織に負荷がかかってしまったり、矯正装置の摩擦が挙げられます。

そのため、痛みを軽減するためには、装置の適切な調整と、口内環境の清潔を保つことが重要となります。

過度な力がかかっていないか確認し、痛みが続く場合は矯正医に相談しましょう。

矯正治療で歯茎にネジを使う?|その目的と考慮すべきリスク

Gingiva recession. 3D illustration of dental disease

矯正治療における歯茎の下がりの問題は、場合によっては「矯正用ネジ(インプラントアンカー)」を使用することも影響します。

矯正用ネジは、特に歯を効率的に動かす必要がある場合に使用され、ネジによって矯正力を的確に歯に伝え、治療期間を短縮できる利点がありますが、歯茎への負担やリスクを伴ってしまいます。

歯列矯正で用いられる「矯正用ネジ」とは?その役割と目的

矯正用ネジは、小さな金属製のインプラントで、歯を動かすための支点として使用されます。

通常、上顎や下顎の歯茎に直接埋め込まれ、特定の歯を固定する役割を果たします。

このネジにより、歯を効率よく理想の位置へと動かすことができ、矯正治療の精度が向上します。

特に、奥歯や出っ歯、受け口などの複雑なケースで有効です。

矯正用ネジが歯茎に与える影響|痛みや炎症を防ぐ対処法

矯正用ネジが歯茎に埋め込まれると、初期に痛みや不快感を感じることがあります。

さらに、ネジが正しく装着されていない場合や、口内の衛生状態が悪いと、炎症や感染症を引き起こすリスクが高まります。

これを防ぐためには、定期的な歯科メンテナンスと、ネジ周囲の清潔を保つことが重要です。

痛みが続く場合や、腫れがある場合は、早めに矯正医に相談しましょう。

歯茎にネジを使用する際のリスク管理

矯正用ネジを使用する際のリスクには、歯茎や骨に過度な負担がかかる場合もあり得ます。

ネジが歯槽骨にしっかりと固定されていない場合、ゆるみや痛みが生じることもあります。

そのため、治療中は、定期的な診察でネジの状態を確認し、問題が発生した場合には迅速に対応することが重要です。

歯肉退縮がもたらすリスクとその予防法

歯茎が下がってしまう歯肉退縮が進行すると、見た目だけでなく、口内の健康にも深刻な影響を及ぼします。

例えば歯茎が下がると歯の根が露出し、虫歯や歯周病、知覚過敏などのリスクが高まります。

続いて、歯肉退縮が引き起こす問題と、それを予防するための対策を詳しく見ていきます。

見た目に与える影響|歯肉退縮が引き起こす外見的な問題

歯肉退縮が進行すると、歯が長く見えるようになり、外見的に笑顔や表情に影響を与えます。

特に前歯や奥歯の歯茎が下がると、歯が不自然に突出して見えるため、美容面でのコンプレックスを引き起こすことも少なくありません。

その他にも歯茎の色が変わったり、歯の根が露出することで、口元の印象が大きく変わってしまうことがあります。

虫歯や歯周病のリスクが高まる理由|歯肉退縮の影響を理解しよう

歯肉退縮が進行すると、歯の根元が露出し、エナメル質がない部分がむき出しになります。

この部分は非常に弱く、虫歯になりやすいだけでなく、歯周病のリスクも高まります。

特に、歯垢が溜まりやすい部分になるため、口内の衛生状態をしっかりと保つことが重要です。

歯肉退縮が原因で知覚過敏が発生する仕組みとその対策

歯肉退縮により、歯の根が露出すると、冷たいものや熱いものに対して過敏になり、知覚過敏を引き起こしてしまうかも知れません1。

知覚過敏は、歯の表面が削れた状態や、歯茎が後退することで発生します。

予防策としては、知覚過敏専用の歯磨き粉を使用したり、歯科でコーティング治療を受けることが効果的です。

矯正治療中の歯肉退縮を防ぐためのセルフケアと治療法

歯列矯正中に歯肉退縮が進行しないようにするためには、日常のセルフケアと専門的な治療の両方が重要です。

続いて、自宅でできるケア方法から、歯科医院での対応までを説明していきます。

自宅でできる歯肉退縮予防のケア方法|正しいブラッシングと生活習慣

歯肉退縮を防ぐための最も基本的な方法は、毎日のブラッシングと生活習慣の見直しです。

矯正装置を使用している場合、歯茎や歯の周囲に食べ物のカスが溜まりやすく、歯垢や歯石がたまりやすい状態になります。

このような状況が続くと、歯茎が炎症を起こし、退縮の原因となる可能性が高まってしまうのです。

矯正装置の周りに付着した歯垢を丁寧に取り除くためには、次のポイントを押さえたブラッシングが有効です。

  1. 柔らかいブラシを使う: 歯茎への負担を減らすために、柔らかい毛の歯ブラシを使用することが推奨されます。
    硬いブラシを使うと、歯茎を傷つけてしまうことがあり、歯肉退縮を引き起こすリスクが増します。
  2. ブラシの角度を工夫する: 矯正装置の下や周りにしっかりブラシが届くよう、ブラシを45度の角度で当てて優しく動かすことが大切です。
    力を入れすぎず、前歯の裏や奥歯にも注意して磨きましょう。
  3. 歯間ブラシやデンタルフロスを活用: 矯正装置があると歯間に食べ物が詰まりやすいため、歯間ブラシやデンタルフロスを使ってしっかりケアすることが必要です。
    歯茎との境目にたまった汚れを除去することで、歯茎の健康が守られます。

その他に、タバコや過度なアルコール摂取は歯茎の血行不良を引き起こし、歯肉退縮のリスクを高めます。

さらに、栄養バランスの取れた食事を心がけ、ビタミンCやカルシウムなど、歯茎の健康に役立つ栄養素を意識的に摂取しましょう。

矯正治療中の歯茎を守るための定期的な歯科メンテナンスの重要性

矯正中は、自宅でのケアに加えて、定期的な歯科メンテナンスが非常に重要です。

矯正治療に伴うリスクを最小限に抑えるために、歯科医師の指導を受けながら適切な対応を続けることが必要です。

歯科医院では、専用の機器を使って自宅では取りきれない歯垢や歯石を取り除け、歯茎の状態を定期的にチェックし、歯肉退縮が進行しているかどうかを確認します。

さらに、早期発見が重要なため、少なくとも3ヶ月に一度は定期検診を受けることが推奨されます。

歯科メンテナンスの際に行われる歯石除去や、歯周ポケットのケアによって、歯茎に炎症を引き起こす原因物質を取り除けます。

歯周ポケットが深くなると歯肉退縮が進行しやすくなるため、歯科医院でのケアが重要です。

歯肉退縮が進行した場合の治療法|歯科医院で行う専門的な処置

もし歯肉退縮が進行してしまった場合でも、歯科医院で適切な処置を受けることで、症状を改善できる可能性があります。

歯肉移植術(フラップ手術)

歯肉退縮が進行し、歯根が露出している場合、歯茎の移植手術が選択肢の一つとなります。

この手術では、上顎の歯茎や他の部分から健康な歯茎を採取し、退縮した部分に移植します。

これにより、露出した歯根を再び歯茎で覆い、審美性と歯の保護を回復させることが可能です。

歯周ポケットのリデュース手術

歯周病によって歯肉退縮が進行した場合、歯周ポケットを縮小する手術が行われることがあります。

この手術により、歯周ポケットの深さが減少し、歯茎の健康を取り戻すことが期待されます。

定期的なメンテナンスとフォローアップ

歯肉退縮の治療後も、定期的なメンテナンスが不可欠です。

再発を防ぐためには、矯正治療が完了した後も、適切な歯科医院でのケアを続けることが重要です。

まとめ – 歯肉退縮を防ぎつつ矯正治療を成功させるために

矯正治療中に歯肉退縮が起こる原因や対策を理解し、日常のケアと歯科医院での定期的なメンテナンスをしっかり行うことで、歯肉退縮を防ぐことが可能となります。

特に、正しいブラッシングや生活習慣の改善、そして早期の歯科対応が大切です。

歯肉退縮が進行した場合でも、歯科医師の専門的な治療によって改善できるケースが多いので、異変を感じたらすぐに相談することを心がけましょう。

歯肉退縮を防ぎつつ、矯正治療を成功させるためには、日常のセルフケアと専門的な治療のバランスが重要であることを覚えておいてください。

 

監修:理事長 森本 哲郎

 

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