舌の痛み対処法|歯が舌に触れることで起こる痛みの対処方法
- 2024年4月23日
- コラム
歯が舌に当たって痛みを感じることや口内の不快感は、日常生活に支障をきたすことがあります。
今回は歯が舌に触れて痛む状況やその原因、そして対処法について詳しく解説します。
さらに、口内の痛みを和らげるための予防策や有効な対処法についても紹介していきますので、口腔内の健康を維持し、快適な生活を送るための情報が身につけられるはずです。
歯が舌に当たって痛い!その原因は?
歯が舌に当たって痛みを感じる主な原因は、以下のような要因が考えられます。
舌のむくみ
舌のむくみは、口内の炎症や外傷、アレルギー反応などが原因で起こることがあります。
口内炎や口内の感染症が進行すると、舌が腫れ上がることがあります。
これにより、舌と歯が接触しやすくなり、歯が舌に当たることで痛みを感じるのです。
外傷や損傷が舌のむくみを引き起こすこともあります。
たとえば、舌を噛んだり、熱い飲み物や食べ物を摂取した際に舌をやけどしたりすると、舌が腫れて痛みを感じることがあります。
さらに、アレルギー反応も舌のむくみの原因となります。
特定の食品や薬品に対するアレルギー反応が、舌の腫れを引き起こすことがあります。
アレルギー反応による舌のむくみは、急性の症状として現れることもあるため、早急な医療処置が必要となる場合があります。
歯並びが悪い
歯並びが悪い場合、舌と歯が接触しやすくなり、それによって痛みを感じることがあります。
歯並びが悪いと、歯が突き出たり重なったりして、口の中の空間が狭くなります。
その結果、舌が歯と接触する機会が増え、摩擦が起きてしまうのです。
特に突き出た歯や歯列の不正があると、舌との接触が増え、痛みを引き起こす可能性が高まります。
そして歯並びが悪いと、口の中の歯の配置が不安定になり、舌による刺激が歯茎や口内組織にダメージを与えることもあります。
かぶせ物が合わない
かぶせ物が合わない場合、舌と歯が接触しやすくなり、それによって痛みを感じることがあります。
かぶせ物が合わないと、口の中の装置が歯や歯茎に不適切な位置に配置され、その結果舌がかぶせ物に当たり、口の中の組織が刺激されて痛みを感じてしまうのです。
かぶせ物の形状やサイズが合わない場合、舌がかぶせ物に当たることで摩擦や圧力が生じ、口の中の組織が刺激されてしまい、かぶせ物が高すぎる場合や突き出している場合、舌がそれに当たることで痛みを引き起こしてしまいます。
かぶせ物が不適切な位置にある場合も、舌がかぶせ物に当たることで口の中の組織が圧迫され、痛みを感じることがあります。
矯正治療中である
矯正治療中である場合、ブラケットやワイヤーなどの装置が歯に取り付けられているため、舌との接触が増え、それによって痛みを感じることがあります。
矯正治療中は、歯列の位置を修正するために、歯に圧力がかかります。
このため、口の中の組織が緊張し、歯茎や口内組織が刺激されてしまいます。
さらに、ブラケットやワイヤーが突き出ている場合、舌が当たることで痛みを引き起こすことがあります。
矯正治療中の痛みは一般的なものであり、治療が進むにつれて軽減されることがありますが、時には不快な感覚を伴うかもしれません。
口内炎や舌炎になっている
口内炎や舌炎になっている場合は口内の組織が炎症を起こしていますので、痛みを伴うことがあります。口内炎や舌炎は、口腔内の粘膜に様々な原因で炎症が生じる状態です。
口内炎や舌炎は、口腔内の組織がダメージを受けたり、感染したりすることで引き起こされることがあります。これにより、口の中の組織が炎症を起こし、舌が触れると痛みを感じることがあります。
ドライマウスになっている
ドライマウスは、口腔内の唾液分泌が不足している状態を指します。
唾液は口腔内の潤いを保ち、食事の嚥下や口腔内の清潔を助ける重要な役割を果たしています。
ですから唾液が不足すると口腔内が乾燥し、口唇や舌、歯茎などの組織が乾燥して痛みを感じることがあるのです。
ドライマウスが進行すると、口腔内の組織が乾燥して脆くなり、舌が歯に触れることで摩擦や圧力が生じ、痛みを引き起こすことがあります。
さらに口腔内の乾燥は口腔内の粘膜にダメージを与え、口内炎や口内炎の発生を促すこともあります。
ドライマウスは、さまざまな要因によって引き起こされる可能性があります。
一般的な原因には、加齢、ストレス、薬物の副作用、唾液腺の疾患、口呼吸などが挙げられます。
歯が舌に当たって痛い場合の対処法は?
歯が舌に当たって痛みを感じる場合には、以下の対処法があります。
それぞれの原因別に、対処法を見ていきましょう。
舌がむくんでいる場合の対処法
舌が腫れていると、口の中の空間が狭まり、歯と舌が接触しやすくなります。
この場合は、舌の腫れを抑えるために冷却を行ったり、塩水うがいをしたりすると効果的です。
口内炎や舌炎の場合には、口腔内の清潔を保つために口腔洗浄剤を使用したり、痛みを和らげるために口腔鎮痛剤を使ってもよいでしょう。
舌の腫れが続く場合は、歯科医師に相談して適切な治療を受けることが重要です。
歯並びが悪い場合の対処法
歯並びが悪いと、歯と舌が接触しやすくなり、それが痛みを引き起こす原因となります。
歯が突き出したり重なったりすることで、口内の空間が狭くなり、舌と歯が当たりやすくなります。このような場合、以下の対処法が考えられます。
矯正治療: 歯並びを修正するためには、矯正治療が有効です。
歯科医師に相談して、適切な矯正治療を受けることで、歯と舌の接触を減らし、痛みを軽減できます。
矯正治療には、ブラケットやワイヤー、マウスガードなどが使用される場合があります。
かぶせ物が合わない場合の対処法
かぶせ物が合わないと舌との接触が増え、それが痛みの原因となります。
かぶせ物が合わない場合は、すぐに歯科医に相談しましょう。
かぶせ物の形状やサイズを調整して、舌との接触を減らし、痛みを軽減することが可能です。
歯科医に相談する前に、緩和措置を取ることもできます。
例えば、舌ガムを使って舌とかぶせ物の間にクッションを作ったり、かぶせ物に特殊なワックスを貼って痛みを軽減したりできます。
ただし、これらの措置は一時的なものであり、根本的な解決策ではありません。
そのため、かぶせ物が合わない場合は早めに歯科医師に相談することが重要です。
矯正治療中の場合の対処法
矯正治療中は、ブラケットやワイヤーなどの装置が歯に取り付けられているため、舌との接触が増え、それが痛みを感じる原因となります。
矯正治療中は、歯科医師の指示に従うことが重要です。
歯科医師が提案する方法で、痛みを和らげることができます。
たとえば、特定の食品を避けたり、矯正装置の特定の部分にワックスを貼ることで、痛みを軽減できます。
さらに矯正治療中は、口腔内の清潔を保つことが重要です。
適切な歯磨きやうがいを行い、口腔内の健康を維持しましょう。
口内炎や口内トラブルが発生した場合は、すぐに歯科医師に相談して適切な処置を受けることが必要です。
口内炎や舌炎になっている場合の対処法
口内炎や舌炎が発生した場合、うがいを行うことで口内の殺菌や炎症の緩和が期待できます。
温かい塩水や漢方薬を使用したうがいが効果的ですが、口内を傷つけないように注意しましょう。
薬用マウスウォッシュを使用して口内を消毒し、炎症を抑えることも有効です。
口内炎や舌炎を治療するための軟膏やジェルを塗布することで、痛みや不快感を軽減できます。
辛い、あるいは刺激の強い食べ物や飲み物を避け、口内の刺激を最小限に抑えることが大切です。
柔らかい食品や冷たい飲み物を摂取することで、口内の炎症を和らげることができます。
ドライマウスになっている場合の対処法
ドライマウスになっている場合の対処法は次の通りです。
まず、水分をこまめに摂ることが重要です。
水分は口腔内の乾燥を緩和し、唾液の代わりとなります。特に食事の間や就寝前に水を飲むことを心がけましょう。
唾液の分泌を促進するために、唾液刺激剤を使用することがあります。
キャンディやガムなどを噛むことで唾液の分泌が促されるため、ドライマウスの症状を軽減することができます。
さらに口腔内の清潔を保つことが重要です。
適切な歯磨きやうがいを行い、口腔内の細菌の繁殖を抑えましょう。口内の乾燥は口臭や口内炎の原因になることがあるため、口腔ケアを怠らないようにしましょう。
舌の痛みの予防や痛みを和らげるために何ができる?
では続いて、下が痛むのを予防するためにはどんなことを心がけるべきなのかについて説明していきます。
うがい薬などで口内を殺菌する
口内を殺菌するために、うがい薬を使用することが有効です。
うがい薬には口内の細菌やウイルスを殺菌する成分が含まれており、口腔内の清潔を保つのに役立ちます。
特に口内炎や口臭の症状がある場合、口腔内の細菌を減らすことで症状の改善が期待できます。
ただし、口内を殺菌するためにうがい薬を使う場合でも、口腔内の潤いを保つことが重要です。
うがい薬に含まれるアルコールや殺菌成分は口腔内の乾燥を促進する可能性があるため、うがい後に口をすすいだり水を飲んだりすることで口腔内の乾燥を防ぐことが重要です。
ビタミンB群を摂取するための食事やサプリ
口内の健康を維持するためには、ビタミンB群を摂取することが重要です。
ビタミンB群には口内の粘膜や歯茎の健康を維持する効果があります。
ビタミンB群は肉類、魚介類、乳製品、卵、穀類、野菜など様々な食品に含まれています。
特にレバーや牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類、魚介類、乳製品のほか、穀類や野菜にもビタミンB群が含まれていますので、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
食事からビタミンB群を摂取することが難しい場合は、ビタミンB群のサプリメントを摂取することも有効です。
ビタミンB群のサプリメントは一般的に市販されており、ビタミンB1、B2、B6、B12などを含んでいます。ただし、サプリメントは食事の補完として摂取することが望ましいため、まずはバランスの取れた食事を心がけることが重要です。
治らないときは歯科医に相談しよう
口内の痛みや不快感が続く場合は、自己処理だけでは解決しないかもしれません。
口腔内の症状や異常が放置されると、より深刻な問題につながる可能性があるため、早めの対処が重要です。
自己処置や家庭療法が効果的でない場合、または痛みや不快感がひどくなる場合は、迅速に歯科医に相談しましょう。
監修:理事長 森本 哲郎