部分矯正で出っ歯は治るか?治療方法や費用目安について解説
- 2024年8月27日
- コラム
出っ歯で周囲の目が気になる。そんな経験をされたことはありませんか?そんなときに治療として有効なのが歯科矯正による治療です。でも、歯科矯正はお金がかかりがち。部分矯正でなんとかならないかと思われる方もいるかもしれません。
今回は、部分矯正で出っ歯を治せるかどうか解説していきます。
出っ歯とはどのような状況か
まず、出っ歯とはどのような状態でしょうか。
出っ歯とは、前歯や上顎の歯全体が前方に突出している状態のことをいいます。
出っ歯は見た目が悪いだけではなく、体の全体のバランスを悪くする。肩こり、頭痛の原因になる。などの状態を引き起こし、体に負担をかけてしまいます。
特に出っ歯ですと、下記のような症状に悩まされがちです。
・出っ歯が気になって笑えない
・出っ歯であることを指摘される
・口を閉じていても、前歯でできるすきまのせいで口が渇く
・話すときに活舌が気になる。
このような症状に悩まれている場合は、歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか?
また、出っ歯の治療には歯科矯正が一般的に用いられます。
出っ歯の部分矯正ができる例
出っ歯の場合、歯列矯正が一般的な治療法になります。その中でも部分矯正は軽度の出っ歯でしたら対応することができます。どのような症例に部分矯正の治療が適応できるのでしょうか?また、部分矯正ができない症例はどのようなものがあるのでしょうか。
それらについて、解説していきます。
部分矯正で治せる出っ歯の例
部分矯正で治せる出っ歯の例について解説していきます。
部分矯正とは
部分矯正とは、歯列矯正の一種で限られた数の歯や歯列に対してのみ矯正をおこなう治療法です。そのため、歯並びに問題のある個所や、歯並びが口腔内の健康に影響を与えている部分のみに矯正装置をとりつけます。
全体矯正よりも費用を抑えられ、治療期間も短くてすむので患者さんの負担も軽減できるところが大きなメリットです。
軽度の出っ歯
出っ歯が軽度の状態である場合、部分矯正の適応範囲は前歯にある犬歯と犬歯の間が一般的だとされています。
状態によっては、部分矯正でなく全体矯正をお勧めする場合もあります。
軽度とされる出っ歯には以下のような特徴がみられます。
・嚙み合わせが正常
・歯並びの乱れが歯の配置によるもの
・骨格に問題がない
・歯が重なり合っている部分が少ない
このような症状の場合は、軽度の出っ歯であるといえます。したがって、部分矯正での治療が可能となります。
部分矯正で治せない出っ歯の例
さきほどは、部分矯正ができる軽度の出っ歯についてお話ししました。では、部分矯正ができない出っ歯にはどのようなものがあるでしょうか?
それには、下記のような状態の歯が当てはまります。
・骨格に問題がある
・嚙み合わせに問題がある
・歯の状態が酷く、抜歯のみでは対応できない
上下の顎のバランスが悪いなど、骨格に問題がある場合は部分矯正では対応が難しいと思われます。骨格に問題がある場合は、歯列矯正ではなく骨格自体を治療する外科矯正が必要となってきます。
また、状態によっては部分矯正ではなく全体矯正でないと対応できない症例もあります。
きちんと検査を受けて、自分に合った治療法を受けましょう。
出っ歯を放置しておくデメリット
出っ歯を放置しておくとどのようなデメリットがあるでしょうか?
出っ歯を放置しておくと見た目が気になったり、健康上の問題から体に悪影響が出る場合もあります。それらのデメリットを詳しく解説していきます。
見た目が気になる
出っ歯に悩んでいる方は、自分の見た目がとても気になる方が多いようです。出っ歯であると、上顎などが突き出た形になるため横顔のEラインが整わず気になる見た目になる場合が多いいです。
Eラインとは、鼻先と顎の突き出た場所を結んだラインのことをいいます。このEラインが内側に口先があると理想的な横顔をしているとされています。
また、口元も目立つので人前で笑ったり、口元を隠してしまう方も少なからずいます。
出っ歯を放置していると、見た目の問題で下記の悩みが出てくるといえます。
・横顔のEラインが整わない
・口元が目立ち人の目が気になる
健康上の問題
まだ、出っ歯は見た目だけでなく健康上の問題も引き起こす恐れがあります。
出っ歯になると嚙み合わせが悪くなり、体のバランスが整わない原因になることがあります。そのせいで、肩こりや頭痛に悩まされる場合もあるのです。
また、極度に歯並びなどが悪いと、歯磨きなどのケアが上手くいきません。そのせいで、歯周病になりやすくなったり、虫歯になったりするリスクも上がってしまいます。
出っ歯を放置しておくと、以下のような健康上の問題が出てくるといえるでしょう。
・嚙み合わせが悪くなる
・肩こり頭痛に悩まされる
・歯周病、虫歯になりやすい
出っ歯を矯正するメリット
では、出っ歯を矯正するとどのようなメリットがあるでしょうか。そのメリットについて解説していきます。
見た目が気にならなくなる
出っ歯が改善されれば、出っ歯で悪くなっていた見た目を気にする必要がありません。横顔のEラインも突き出ていた前歯や前顎が改善されてキレイに整います。
また、人前で口を開けても出っ歯が気にならないので、笑ったり普通にしゃべることもできるでしょう。
出っ歯を矯正することで、見た目が気にならなくなり自信を持つことができるのです。
健康上の問題が解決される
出っ歯を矯正することで、嚙み合わせがよくなり体のバランスが整うようになります。それにより、肩こりや頭痛が改善され、健康上の問題を解決することができるでしょう。
また、歯並びが改善されるため、歯ブラシなどの口内ケアも行き届き歯周病や虫歯になるリスクも軽減できます。
出っ歯の部分矯正の治療方法と費用について
出っ歯の部分治療には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などがあります。これらの治療方法がどのようなものなのか。また、治療費や値段はどのくらいかかるのかを解説していきます。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、一般的に広く普及している矯正方法です。
やり方は歯にブラケットと呼ばれる装置をつけ、その装置にワイヤーを通して歯を少しずつ動かしていきます。
・治療方法
1.歯の状態を検査し診断を行う
2.診断・治療方針の相談と決定
3.矯正装置を装着
4.1、2ヵ月に1度来院し、ワイヤーの調節をおこなう
・治療期間
3ヵ月~1年半
・金額
装置代 40~55万円
調整料 3000~1万円
マウスピース矯正
マウスピース型の矯正装置をつけて、少しずつ歯を動かす治療法です。ワイヤー矯正と違い脱着が可能で、装置による痛みや違和感もあまりありません。ただ、歯が動くたびに新しいマウスピースを作ってしてつける必要があります。
・治療方法
1.歯の全体の状態を検査する
2.専用の機械で歯をスキャンする
3.パソコン上で治療後の仕上がりをシミュレーションする
4.治療期間・治療計画の相談と決定
5.マウスピース矯正のスタート
・治療期間
3ヵ月~1年
・金額
装置代 40~80万
調整料 4000円
裏側矯正
裏側矯正は、歯の裏側にブラケットを装着とワイヤーを装着する方法です。装置が見えないため治療期間中見た目を気にしなくていいところがメリットといえます。また、装置が裏側についているのでお手入れは大変になりますが、唾液が循環しているため虫歯などにはなりにくい利点があります。
反面、通常のワイヤー矯正と違って高い技術が必要であり、装置も特注するため治療費が高くなりがちです。また、治療期間もワイヤー矯正と比べると長くなりがちです。
・治療方法
1.歯の全体の状態を検査
2.診断・治療方針の相談・決定
3.矯正装置を歯の裏側に設置する
4.1、2ヵ月に1度来院。ワイヤー調整をおこなう
・治療期間
1年ほど
・金額
装置代40万~80万
調整料4000円
インプラント矯正
上部にアンカースクリューと呼ばれるネジを埋め込み、そこを支点に歯を動かす矯正方法です。治療では前歯のみを動かすことになります。
・治療方法
1.局部麻酔
2.上顎にアンカースクリューを埋め込む
3.月に1回ほど通院し、調整を行う
4.改善が見られたらアンカースクリューを取り外す
・治療期間
半年から1年
・金額
1本2万~10万ほど
まとめ
今回は、部分矯正で出っ歯は治るのかについて解説いたしました。
出っ歯とは、上顎の歯全体が前方に突き出している状態のことをいいます。出っ歯を放置すると、見た目が気になるだけでなく肩こりや頭痛の原因になったり、歯周病や虫歯のリスクがあがるなどのデメリットもありました。
ですが、部分矯正で治せる出っ歯は軽度の出っ歯に限られます。噛み合わせが極端に悪かったり、骨格自体に問題がある場合は別は外科矯正など別の治療法をおこなうなどのアプローチが必要になっていきます。
それとは違い噛み合わせも悪くなく、歯の重なりも少ない軽度の出っ歯は部分矯正で治療が可能でした。
部分矯正の治療にもいくつか種類があります。
一般的な治療方法はワイヤー矯正ですが、痛みの少ないマウスピース矯正や、矯正装置が目立たない裏側矯正などの矯正方法もあります。
治療法や出っ歯の状態によって治療費は変わってきますが、歯科医師と相談して自分に最良な治療方法を選びましょう。
海岸歯科室では、出っ歯に悩む方のために部分矯正の治療もおこなっております。出っ歯が気になる。治療したいと思う方は、是非とも当院をご利用ください。
出っ歯を直すことで、見た目がきにならなくなったり、健康上の問題が解決したりとメリッになる点もたくさんあります。
まずはお気軽にご相談していただければと思います。
監修:理事長 森本 哲郎