入れ歯・義歯
入れ歯・義歯
入れ歯(義歯)とは、様々な理由で歯がなくなり噛めなくなってしまった場合に噛めるように人工物で補う治療方法で、患者さんご自身で取り外しができる点が大きな特徴となります。歯肉や顎の骨は経時的に変化し、また長期間使用していると入れ歯の人工歯もすり減ってしまいます。その結果、気づかないうちに徐々に噛みにくくなりますので、快適に義歯を使用するためには歯科医院にて定期的に調整してもらうことが重要となります。
歯がなくなると食べ物を噛み切ったり、すり潰したりできなくなります。嚙む力が衰えると軟らかく飲み込みやすいご飯やうどん等の炭水化物の摂取量が増え、生きる上で重要な栄養素が豊富な肉、魚介類や野菜などが不足しがちになります。その結果、糖尿病などの生活習慣病や認知症が発症しやすくなることが報告されております。
歯は、現在お口の中である場所に永久に留まっているのではなく、少しずつ動いております。皆さまの中にも若いころと歯並びが違っているということを感じている方もいらっしゃるかと思います。ですから、歯のない部位があると両隣の歯が隙間を埋めようと傾いてきたり、咬み合っていた歯が伸びてきたりしてしまうのです。そうなると歯のない部位のみならず、その他の移動してしまった歯の位置を修正するため矯正治療などを行う必要が生じてしまうのです。
食品の中に含まれる食物繊維などは、良く噛むことによって歯の表面に付着した汚れを除去してくれます。しかし、歯が欠損していると嚙みにくいため、食べ物をよく咀嚼せず飲み込んでしまうので歯の表面に汚れが残留しやすくなります。その結果、むし歯や歯周病になりやすいのです。
かみ合わせが不安定になると強く当たっている部位の当たりを弱めようと歯ぎしりや食いしばりの症状が強く生じるようになります。これは、自分で歯を削ってかみ合わせを安定させようとしているためなのです。
口の周りの筋肉は首や肩、頭につながっているものがあり、左右の筋肉のバランスが崩れるとその影響が姿勢を維持する筋肉に波及することによって、姿勢にゆがみが生じます。その結果、慢性的な肩こりや腰痛が生じることがあります。
保険診療の入れ歯は、費用を抑えられることが最大のメリットです。デメリットは、入れ歯が入っていることがわかりやすいため見た目に難点があったり、装着時に違和感があったりして生じやすいのです。
レジン床義歯
特徴
歯科用のプラスチックであるレジンで作製します。保険診療のため治療費が安く、適用範囲は広いのでほとんどの症例に適応することが出来ます。デメリットは、残存している歯に引っ掛ける義歯の維持装置の金具が目立ってしまうこと、奥歯にかかる噛み締めた時の力は数十キロにもなるので義歯の強度を確保するために厚みが必要で使用時に違和感が生じやすいのです。
保険外診療の入れ歯は、費用は高額になりますが見た目が自然で装着時の違和感を少なくすることができます。
金属を用いた義歯のことです。材料としてはゴールド、チタンやコバルトクロムを用いております。健康保険で作製した樹脂製の義歯とは違い金属を使用しているため、強度があるので薄く作製できるのと、熱伝導性が高いため食べ物の温度が義歯で覆われた歯肉や粘膜でも感じられるので違和感が少ないことがあげられます。また、奥歯にかかるかみ合わせの力は数十キロにもなるのですが、金属を使用しているため義歯の歪みが生じにくいのです。
ゴールド床入れ歯
特徴
金合金を用いて作製します。費用は比較的高額になりますが、金属アレルギーや体への影響は少なく、腐食や変色は起こりません。
チタン床義歯
特徴
チタンを用いて作製します。チタンは体の中に埋め込むことが出来るほど安全性の高い金属で、安心して長く使用できます。また、チタンは金属の中でも軽量のため重さを感じにくいので違和感が少ないのです。
コバルトクロム床義歯
特徴
コバルトクロムを用いて作製致します。コバルトクロムは義歯素材として長い歴史のある安心できる素材です。耐久性と快適性に優れており、金属床の中では比較的安価で製作できます。
インプラント義歯
特徴
インプラントを併用した入れ歯です。埋入したインプラントの上にぴったりと合う入れ歯を装着します。インプラントと入れ歯がしっかりと固定されるので、入れ歯の横揺れがなくなり、よく噛めるようになります。また通常の入れ歯より小さく作れますので違和感が少なくなります。
ノンクラスプデンチャー
特徴
樹脂のみで作製しており、薄く軽く弾力感があるため装着時の違和感が少ないことが特徴です。健康保険で作製した場合、義歯を安定させるためにお口の中に残存している歯に金属製の維持装置を掛けるので見た目に難がありますが、ノンクラスプデンチャーでは金属を用いないため見た目が良いのと金属アレルギーの心配がないのです。
マグネットデンチャー
特徴
磁石を入れ歯と残った歯の両方に取り付けて装着します。磁石がしっかりと吸着し合うため、安定感に優れています。見た目は自然で、残った歯の根元を利用できるので装着時の違和感が少ないです。
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