マウスピース矯正の値段はいくら?総額費用や予算を抑える方法を解説
- 2025年4月16日
- コラム
痛みも少なく歯のお手入れも手軽にできるマウスピース矯正。装着するマウスピースが分かりづらいのでブラケットを使った歯科矯正より審美性にすぐれています。そんなマウスピース矯正の費用はいくらかかるのでしょうか。今回は、マウスピース矯正の総額費用や予算を抑える方法も解説していきます。
マウスピースの矯正費用はいくらかかる。平均費用は60万ほど
ある調査によるとマウスピースの平均費用は62万円ほどだといいます。また、同じような調査でワイヤー矯正の費用は75.4万円との試算が出ているそうです。
これは一見するとワイヤー矯正の方が割高に見えます。しかし、ワイヤー矯正はマウスピース型の矯正では対応できない複雑な症例にも対応できる矯正治療です。
一概にマウスピース型矯正の方がお得とは言えない状態です。
部分矯正の場合 相場は10万から40万
部分矯正とは、前歯だけや歯の一部のガタツキなどを治す部分的な強制方法のことを指します。
基本的に部分矯正では、笑ったときに見える上顎と下顎の前歯部分を強制することが多いいです。
前歯だけのマウスピース矯正の値段は、10万から40万が相場です。
10万円台のプランは、過去に矯正をしていて後戻りしてしまったケースなど、軽度の症状に限られる値段ともいえます。
一般的な部分矯正は数十枚のマウスピースを使用するのに対して、10万円台のプランは上下合わせて6枚から8枚、マウスピースを使用する場合が多いいです。
全体矯正の場合 相場は60万から100万
全体矯正は、奥歯も含めた歯全体を矯正する方法です。
全体矯正は見た目だけでなく、噛み合わせに不具合がある症例でも対応できます。奥歯から整えるマウスピース矯正の値段の相場は、60万から100万円です。
重度の症状の場合は、歯を動かす距離も大きく治療期間も長くかかります。また、長時間かけて歯を少しずつ移動させるため、装置の交換や調整が頻繁に必要になってきます。そのため、追加の費用が発生することもあります。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正どちらがお得?
ワイヤー矯正とマウスピース矯正の値段ですが、ワイヤー矯正には表側矯正と裏側矯正の二種類があります。表側矯正は文字とおり歯の表側に装置をつける方法。裏側矯正は歯の裏側に装置をつける方法です。また上の歯には裏側に、下の歯には表側に矯正装置をつけるハーフリンガル矯正もあります。
それらの値段を表にまとめてみました。
全体矯正 |
部分矯正 |
|
---|---|---|
表側矯正 |
60万~130万 |
30万~60万 |
裏側矯正 |
100万~170万 |
40万~70万 |
ハーフリンガル矯正 |
80~150万 |
35万~65万 |
全体的に全体矯正は数百万かかること。特に裏側矯正の値段が割高なことがわかります。
では、マウスピースの値段はどうなっているでしょうか。こちらも図に纏めてみました。
全体矯正 |
部分矯正 |
|
マウスピース矯正 |
60万~100万 |
10~40万 |
全体的にマウスピース矯正は、ワイヤー矯正よりも割安であることがわかります。
表側矯正とマウスピース型矯正の費用を比較すると、表側矯正の費用の方が安い場合もあります。ですが、ハーフリンガル矯正や裏側矯正と比べるとマウスピース型矯正の方が安くなるケースが多いいようです。
また、表側矯正であっても、透明なプラスチックなどの審美性の目立たない装置を使用する場合は、割高になるケースがあります。
マウスピース矯正の流れと費用の内訳
ワイヤー矯正とマウスピース矯正を比べると、例外はありますがマウスピース矯正の方が安い場合が多いいことがわかりました。では、マウスピース矯正はどのような流れで治療が行われ、どんな費用が具体的にかかってくるのでしょうか。
それらについて解説していきます。
カウンセリング・治療前診断 6万から10万
ます治療に入る前に歯科医師によるカウンセリングや治療前診断が必要になります。
カウンセリングや治療前診断は無料で実施している歯科医院もありますが、5000円ほどかかるケースもあります。
また、レントゲン撮影やCT撮影、精密検査を実施すると3万から6万ほどの費用がかかってきます。
それに加え精密検査で虫歯や歯周病が見つかった場合は、その治療に2000円から3万円ほど料金がかかることになります。
治療前に1番重要なのは精密検査です。
この検査をもとに、治療費・治療期間・治療内容などの治療計画を実施します。
マウスピースの製作開始・矯正中 10万から100万
カウンセリングや治療前検査が終わると、矯正用マウスピースの製作を開始します。
マウスピース矯正では、形の異なるマウスピースを装着して歯を動かしていきます。そのため、使用するマウスピースの数によっても値段が異なります。
マウスピースの製作にかかる料金は10万から100万ほどです。
矯正中は定期的に通院をおこない、医師による経過観察・矯正装置の調整がおこなわれます。
通院ごとにかかる費用は3000円から5000円で、通院頻度は1ヵ月に1度程度です。
保定期間 6万ほど
矯正治療終了後は、後戻りを防ぐための保定期間に移行します。
後戻りとは、矯正した歯が元の位置に戻ることを指し、これを防ぐための治療期間が保定期間にあたります。
矯正後は、歯の位置を歯の位置をしっかりと保定しなければ、後戻りが生じてしまい治療効果が失われてしまいます。
歯科医院ではリテーナーと呼ばれる専用装置を使って、歯の位置を保定していきます。このリテーナーを使用する期間を保定期間と呼びます。
保定のための専用用具のリテーナーは費用が6万ほどかかります。保定期間中は数ヵ月から1年程度、経過観察をおこないます。経過観察をおこなうさいは通院ごとに3000円から5000円の費用がかかります。
保定期間中の通院は、3ヶ月から6ヵ月に1度のペースが一般的です。
マウスピース矯正の費用を抑える方法
マウスピース矯正は全体的にワイヤー矯正よりも安い傾向にあります。それでも、治療費には数万から数十万の費用がかかるなど価格は高額になりがちです。さらに、一部の治療を除いて矯正治療は健康保険が適用されない自由診療になります。そのため、歯科医院やクリニックによって治療費などの価格も違ってきてしまいます。
今回は、そんなマウスピース矯正の費用を抑える方法をご紹介いたします。
部分矯正を選ぶ
マウスピース矯正は全体矯正が数百万かかるのに対して、部分矯正は10万から40万と比較的安価な値段で実施できます。ただし、部分矯正では治療できないケースもあるので要注意です。
歯の一部にしか問題を抱えていないと思っていても、検査してみたら全体矯正でないと改善できない症例もあります。まずはきちんと検査をしてもらいましょう。
複数のクリニックで見積もりを取る
マウスピース矯正の場合は、。一部を除き保険のきかない自由診療となります。そのため歯科医院によって治療費の価格は異なってくるのです。治療費を抑えたい場合は、複数のクリニックで見積もりを取りましょう。
多くの歯科医院やクリニックでは、初回のカウンセリングを無料でおこなっています。そこで費用の比較や治療方針、サービス内容などの確認も可能になっています。
マウスピース以外の矯正を試す
マウスピース矯正は全体的にワイヤー矯正よりも割安ですが、症状によってはワイヤー矯正の方が、値段が安くなる場合もあります。マウスピース矯正以外の矯正でも試しに見積もりを取り、安い見積もりが出た治療法を試すのも価格を抑えるためには有効です。
デンタルローンなど支払い方法を工夫する
デンタルローンは歯科医院やクリニックで使用できる医療ローン制度です。通常のカードローンの分割払いよりも年利などが安く分割払いの支払いを抑えることができます。低金利のデンタルローンを利用すれば、支払総額を抑えることも可能です。
ただし、デンタルローンを取り扱っていない医院などもあります。デンタルローンを利用したい場合は、事前に確認をしましょう。
また、デンタルローンを比較して利用できる場合は、以下の点に気をつけましょう。
・利用限度額
・金利
・返済期間
これらの点に気をつけ、デンタルローンで価格を効率的に抑えていきましょう。
割引キャンペーンの活用
医院やクリニックによっては、期間限定の割引キャンペーンを実施しています。
新規患者向けの割引や、正体制度による割引もあるため、キャンペーン情報を確認してみるのも価格を抑えるのに有効な方法です。
キャンペーンのタイミングを見て治療をおこなえば、費用を抑えられる場合があります。
マウスピースと保険の関係
マウスピース治療において一部の場合を除き、健康保険は適用されない場合が多いいです。では、マウスピース治療の支払いはどのようなものになるのでしょうか。それらについて解説をしていきます。
マウスピースは自由診療の場合が多い
マウスピース治療の場合は一部の場合を除き、健康保険が適用されません。そのため、自由診療となり治療費にかかる費用などがクリニックや歯科医療によって異なってくるのです。
医療控除を受けよう
医療控除とは、1年にかかった医療費が10万を超えた場合に適応される所得控除制度です。
マウスピース矯正は一部の場合を除き自由診療となります。ですが、審美性以外の目的での治療で、医師が歯の機能的に問題があるので矯正治療は必要と診断した場合は医療控除が受けられます。この場合は確定申告で診断書を提出すれば、所得税から医療費の一部が差し引かれます。
まとめ
今回はマウスピース矯正の費用や予算を抑える方法について解説いたしました。
マウスピース矯正は、一部の場合を除き保険が適用されない自由診療となります。そのため、歯科医院によって治療費が異なってくるのです。
マウスピース矯正は全体的にワイヤー矯正よりも安くはなりますが、症例によってはワイヤー矯正の方が安い場合もあることもお話ししました。
また、価格を抑えるためには複数のクリニックで見積もりを貰う。デンタルローンの活用、医療控除を受けるなどの工夫をするといいことも解説いたしました。
海岸歯科室では、マウスピース矯正もおこなっております。マウスピース矯正をご検討の方は、是非当院にお見積りにいらしてください。
監修:理事長 森本 哲郎