マウスピースを使用したホワイトニングとは?ホームホワイトニングを徹底解説
- 2024年12月14日
- コラム
マウスピースとは、口の内部に装着することで口への衝撃や歯ぎしりの予防などを促す装置のことです。最近では、このマウスピースを使用したマウスピース矯正も歯科医院で実施されています。
そんなマウスピースを利用したホワイトニングがあることを知っていますか?今回は、ホームホワイトニングについて詳しく解説いたします。
ホームホワイトニングとは?
ホームホワイトニングとは、その名の通りマウスピースを使用して自宅でホワイトニングをおこなうことです。まずは、歯科医院に通って歯の検査をおこない、大丈夫だったら歯型を取ってマウスピースを製作。そのマウスピースに濃度の薄い薬剤を塗布して装着することで歯を白くしていきます。
医師の指導はつきますが、基本的に家でマウスピースを装着して自分でホワイトニングをすることになります。
マウスピースを装着する時間は1日30分ほど。時間に縛られず、好きなときに施術を受けることができるのです。
ホームホワイトニングのメリット
ホームホワイトニングのメリットは、なんといっても通院が必要なく自分の好きなときにホワイトニングができる点です。また、薬剤がゆっくりと歯に染みわたるため、色戻りが起こることもなく歯の白さを半年から1年にわたってキープすることができます。
また、濃度の低い薬剤を使っているので、薬剤によって知覚過敏になることも少ないです。
ホームホワイトニングのデメリット
ホームホワイトニングのデメリットは、効果が出るまで時間がかかることでしょう。ホームホワイトニングは、濃度の低い薬剤を使用しています。そのため歯医者でおこなうオフィスホワイトニングのような即効性はなく、白さを実感できるのは1週間から2週間ほどあとになります。
また、家でホワイトニングをしている最中に歯にトラブルがあっても、すぐに歯科医院に見せることはできません。その点は大きなデメリットといえます。
継続のポイント
ホームホワイトニングで効果を得るためには、毎日の実施が大切です。数日に1、2回よりも、毎日30分実践した方が薬剤も染みわたり、歯は確実に白くなっていきます。
継続をするためには、何かをしながらホワイトニングをすることがポイント。通勤時間に、入浴しながら、仕事をしながらならなどあなたのライフスタイルにホワイトンングを入れてみてください。
早く効果を実感したい場合の方法
早く効果を実感したい人の場合は、オフィスホワイトニングとの併用ができるデュアルホワイトニングをお勧めしています。
オフィスホワイトニングは即効性があり、1度の施術である程度の白さを実現できます。そこに、色戻りが起こりにくいホームホワイトニングをすることによって、両者の良さを引き出した施術ができるのです。
早く歯の白さを実感したい方はデュアルホワイトニングをお試しください。
ホームホワイトニングの注意点
ホワイトニングをおこなう際にはいくつかの注意点があります。その注意点について解説してきます。
白くなりにくい歯がある
神経がない歯や、重度のテトラサイクリン歯は白くなりにくいです。テトラサイクリン歯とはテトラサイクリン系抗生物質により変色した歯のことを指します。
歯の形成期にこの抗生物質を大量に摂取すると、副作用として歯の変色が起こるのです。日本ではかつて風邪薬のシロップなどに、この抗生物質が大量に使用されていた過去があります。
白くできない歯
ホワイトニングは薬剤を塗り、光を照射することで色素を変化させる施術方法です。そのため、差し歯やセラミックなど人工の歯には効果がありません。
利用制限のある方
妊娠や授乳中、15歳未満の方はホワイトニングが出来ません。未成年のホワイトニングは、薬剤の安全性がわかり最近では実施している歯科医院もあります。
ですが、歯の状況によっては、歯がきちんと成長しておらず仕上がりにムラが出来てしまうため、ホワイトニングをおこなわない方がいい場合もあります。
そのため、小さい子供へのホワイトニングはあまり実施されていないのが現状です。
虫歯や知覚過敏などがある
虫歯や知覚過敏がある場合は、ホワイトニングの施術ができない場合があります。虫歯の場合は、治療してから施術をおこなうことは可能でしょう。ですが、知覚過敏の場合は歯の神経を保護するエナメル質が剥がれ、象牙質が剥き出しになっている状態のことが多いいです。
この状態でホワイトニングをすると、薬剤によって歯が強い痛みに襲われる可能性があります。かえって知覚過敏の症状が悪化する場合もあるので、実施できないのです。
ホームホワイトニングの流れ
ホームホワイトニングは、どのような流れで実施されているのでしょうか。ホームホワイトニングの流れについてご説明いたします。
1 歯科医院で歯の色を検査
歯科医院でシェードガイドという歯の色を見る模型を使って、現在の歯の色を測定し目標の白さを決めます。また、知覚過敏や虫歯の状態なども確認します。
2 歯の型をとる
上下の顎にかけて歯の方をとり、マウスピースを作成するための模型を作ります。
3 マウスピース作成
模型に合わせて、薬剤を保持するための空間をつけたマウスピースを作ります。マウスピースの作成には1週間ほどかかります。
4 マウスピースに薬剤を入れる
自宅で歯磨きをした後、マウスピースの中に歯1本あたり、米粒1つ分ぐらいの薬を注入します。
5 マウスピース
マウスピースを所定の時間装着し、薬剤が歯に浸透して白くなるのを待ちます。基本的に白くしたい場合は、トラブルがない場合どんどんおこないます。
5 歯科医院のメンテナンス
約2週間の1クールの期間が終わったら、歯科医院で色のチェックやメンテナンスをおこないます。
マウスピース矯正中のホワイトニングについて
マウスピース矯正中にホワイトニングをすることは可能です。それによって、治療期間の短縮をはかったり、マウスピース矯正に使うマウスピースをホワイトニングに利用して、ホワイトニング用のマウスピースを作る手間を省くこともできます。
今回は、マウスピース矯正中のホワイトニングについても解説していきます。
マウスピース矯正中にホワイトニングはできるのか?
マウスピース矯正の場合、ホワイトニングとの併用は可能です。
特にマウスピース矯正の場合は、矯正用のマウスピースにホワイトニング剤を塗布する方法があり、矯正とホワイトニングを同時にすることが可能です。
ブラケットを使用する表側矯正や、裏側矯正の場合はホワイトニングの施術の種類も限られます。
ですが、マウスピース矯正の場合は、歯科医院でするオフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、2つを合わせたデュアルホワイトニングも可能なのです。
矯正中にホワイトニングをするメリット
マウスピース矯正中にホワイトニングをするメリットとして、治療期間を大幅に短縮できることがあげられます。
矯正は2年から3年、ホワイトニングは治療法によりますが、3ヵ月から6カ月ほどは白くなるのにかかる施術方法もあります。
矯正を終えてからホワイトニングを始めるよりも、矯正と同時に始めた方が治療の期間も短くてすみます。
また、ホームホワイトニングをする場合は、矯正で使用しているマウスピースをそのまま併用することが可能です。
そのため、新たにマウスピースを作る手間や費用も省け、矯正中にホワイトニングをするために治療期間も短縮できるのです。
まとめ
今回は、マウスピースを使用したホワイトニングについてお話ししました。マウスピースを使用したホワイトニングには、ホームホワイトニングがあります。
その名の通り、自宅でマウスピースに薬剤を塗布し、それを装着することでホワイトニングをする方法です。
患者さん自らがホワイトニングをおこなうため、薬剤の濃度は低めで白くなるまで時間がかかります。歯が白くなるのを実感するまで、1週間から2週間はかかるでしょう。
ですが、そのぶん薬剤が歯に染みわたり、色戻りの心配もなく半年から1年間は白い歯のままでいられるのです。
ホームホワイトニングで効果を得るには、1日30分でもいいから毎日、ホワイトニングを実施することです。特に仕事をしながらホワイトニングをしたり、身支度をしながらホワイトニングをするなど、自分のライフスタイルにホワイトニングを取り入れることが大切です。
また、早く効果を実感したい方は、即効性のあるオフィスホワイトニングを組み合わせたデュアルホワイトニングをお勧めしています。オフィスホワイトニングの即効性と、ホームホワイトニングの持続性、2つを兼ね備えた施術が可能になります。
また、ホワイトニングをする場合は、白くなりにくい歯があるなどいくつかの注意点があることも記述いたしました。
特に神経が抜かれた歯や、テトラサイクリン歯は歯が白く染まりにくいです。一方で、妊娠中や授乳中の方、歯が生えそろっていない15歳未満の子供も利用制限に引っかかりホワイトニングができない場合があります。
また、虫歯や知覚過敏の場合もホワイトニングが実施できない場合があります。虫歯は、治療をすれば実施できますが、知覚過敏の場合はエナメル質が禿げてその下の象牙質が剥き出しになっている状態です。そのため、ホワイトニングをすると薬剤によって激痛を感じ、かえって症状を悪化させかねない事態にもなります。
また、マウスピース矯正の場合は、ホームホワイトニングとの併用も可能であると解説いたしました。ホームホワイトニングをマウスピース矯正中にすると、マウスピースも併用でき、治療期間も短縮できます。
海岸歯科室では、マウスピース矯正とホームホワイトニングの同時併用もお勧めしております。歯並びと共に歯の白さも手に入れたい方は、是非とも当院をお尋ねください。
監修:理事長 森本 哲郎