前歯の正しい噛み合わせとは?治療対象の症例・噛み合わせの影響についても解説|海岸歯科室|千葉県美浜区の歯医者

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前歯の正しい噛み合わせとは?治療対象の症例・噛み合わせの影響についても解説|海岸歯科室|千葉県美浜区の歯医者

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前歯の正しい噛み合わせとは?治療対象の症例・噛み合わせの影響についても解説

「前歯の正しい噛み合わせってどんなの?」

「なぜ前歯の噛み合わせが悪くなるの?」

「噛み合わせの悪さを放置するとどうなる?」

前歯は会話時や笑ったときによく見えるため、審美的に前歯の噛み合わせや歯並びが気になる方も多いでしょう。

審美面以外でも、前歯の噛み合わせは顎関節や身体のバランスにも影響します。

本コラムでは前歯の正しい噛み合わせや歯並びについて解説します。

治療対象となる噛み合わせの症例や、噛み合わせの悪さが及ぼす身体への影響も解説するため、治療を選択する際の参考にしてみてください。

前歯の正しい噛み合わせ7つのポイント

噛み合わせに違和感を感じていなければ、自分の前歯の噛み合わせが正しいかどうか考える機会は少ないでしょう。

前歯の正しい噛み合わせの指標は、下記の7つです。

1.上下の前歯が正中線に対し左右対称である

2.噛んだときに前歯の上下の隙間が5㎜以下である

3.上の前歯が下の前歯より2~3mm前にある(オーバージェット)

4.噛み合わせの深さが2~3mmである(オーバーバイト)

5.顎の違和感がなく簡単に口を閉じられる

6.奥歯の上下の歯が互いに噛み合っている

7.美しいEラインである

理想の前歯の噛み合わせの状態について、詳しく解説します。

1.上下の前歯が正中線に対し左右対称である

正中線とは上下の歯を噛み合わせた際の中心の線を指します。

顔の中心と正中線が一致していると、美しい噛み合わせといえます。

上下の歯が正中線からズずれている場合は、顎全体のずれや前歯の歪み・ねじれがあるかもしれません。

2.噛んだときに前歯の上下の隙間が5㎜以下である

奥歯で噛み合わせた際に、上下の前歯の隙間が5mm以下の状態が理想です。

前歯の隙間が5mm以上あると、常に前歯が開いており隙間から舌が見えます。

この状態を開咬(オープンバイト)といいます。

3.上の前歯が下の前歯より2~3mm前にある(オーバージェット)

正しい前歯の噛み合わせは上下がぴったり揃っている状態ではなく、上の前歯が下の前歯よりも2〜3mm前に出ている状態です。

噛み合わせがずれていないと、物を噛む際に唇を噛んだり挟み込んだりします。

前後の距離が離れるほど噛み合わせが悪く、上の前歯が前に出すぎた状態が上顎突出(出っ歯)、下の前歯が前に出すぎた状態が下顎前突(受け口)です。

4.噛み合わせの深さが2~3mmである(オーバーバイト)

正しい前歯の噛み合わせの深さは、噛んだ状態で上下の前歯の重なる深さが2〜3mmです。

上下の前歯が重ならない状態が開咬(オープンバイト)で、逆に噛み合わせが深いと過蓋咬合(ディープバイト)です。

過蓋咬合の状態が進行すると、上の歯が下の歯に深く重なり、正面から見ると下の歯がほぼ見えなくなります。

また顎の動きが制限されるため顎関節に痛みが生じ、食事の際に歯茎を刺激するため歯肉炎になる可能性があります。

5.顎の違和感がなく簡単に口を閉じられる

顎が前方に突出していたり、歯並びが乱れていたりすると噛み合わせに違和感を感じるケースがあります。

スムーズに口が閉じられない場合は、噛み合わせの他に顎関節や顎の筋肉にトラブルを抱えている可能性もあります。

6.奥歯の上下の歯が交互に噛み合っている

正しい噛み合わせは上下の歯同士が揃っている状態ではなく、交互に噛みあっています。

1つの奥歯に対して1つの歯しか噛んでいない状態を1歯対1歯咬合といい、噛み合わせが悪い状態です。

一方1つの奥歯に対して2つの歯を嚙んでいる状態を1歯対2歯咬合と呼び、正しい噛み合わせです。

7.美しいEラインである

一般的に美しいとされる横顔は、Eラインを基準にした考え方です。

Eラインとは顔を横から見た際に鼻先と顎先を結んだ線のことで、Eラインの内側もしくは線上に口先があると美しいとされています。

上下顎前突など前歯の噛み合わせが悪いと、口を閉じる際に顎の筋肉に力が入るためEラインから突出してしまいます。

正しい噛み合わせと理想的な歯並びの3つのポイント

正しい噛み合わせのためには歯並びも重要で、美しい歯並びのポイントは次の3つです。

1.上下の歯列がきれいなU字を描く

2.歯の過不足がない

3.歯がねじれておらず歯と歯に隙間がない

各項目について詳しく解説します。

1.上下の歯列がきれいなU字を描く

正しい歯並びは上下の歯列が放射線状にU字を描いている状態です。

八重歯や叢生(ガタガタの歯並び)は、歯列が乱れた状態で噛み合わせにも影響します。

2.歯の過不足がない

先天的な歯の過不足や虫歯や歯周病で歯を失った場合、前後の噛み合わせや噛み合わせの高さに影響します。

3.歯がねじれておらず歯と歯に隙間がない

歯のねじれがあると隣接している歯が正しく生えてこず、歯並びが悪くなります。

また歯と歯の間の隙間は、上下の嚙み合わせに影響します。

治療対象となる前歯の噛み合わせ7種類

専門用語で噛み合わせのことを「咬合(こうごう)」といいますが、正常咬合に対して、治療の対象となるような噛み合わせを「不正咬合(ふせいこうごう)」といいます。

厚生労働省によると、日本人に最も多い不正咬合はガタガタの歯並び(叢生)というデータがあります。

治療対象となる不正咬合は、次の7種類です。

1.叢生(そうせい)

2.上顎前突(じょうがくぜんとつ)

3.空隙歯列(くうげきしれつ)

4.反対咬合(はんたいこうごう)・下顎前突(かがくぜんとつ)

5.過蓋咬合(かがいこうごう)

6.開咬(かいこう)

7.交叉咬合(こうさこうごう)

それぞれの噛み合わせの状態と原因について解説します。

1.叢生(そうせい)

叢生はガタガタの歯並びを指し、乱杭歯(らんぐいば)とも呼ばれます。

八重歯も叢生の一種で、日本人に最も多い不正咬合のひとつです。

原因としては顎の大きさに対して歯が大きくバランスが悪い、指しゃぶりや舌の癖などがあります。

2.上顎前突(じょうがくぜんとつ)

上顎前突は出っ歯のことで、上の前歯が前方に突出している状態です。

前歯のみが前傾している状態と、上顎自体が前方に突出しているケースがあります。

突出の程度によって口唇が閉じづらく、原因としては指しゃぶりや口呼吸が挙げられます。

3.空隙歯列(くうげきしれつ)

空隙歯列はすきっ歯のことで、歯と歯の間に隙間がある状態です。

原因としては顎の大きさに対して歯の大きさが小さいバランスの不具合、先天的な歯の欠損が挙げられます。

4.反対咬合(はんたいこうごう)・下顎前突(かがくぜんとつ)

下顎が上顎よりも前に突出している状態を下顎前突といい、下の前歯が上の前歯より前にでている噛み合わせを反対咬合といいます。受け口と呼ばれる状態です。

原因としては顎の骨の発育不全や、上の前歯の生え方が挙げられます。

5.過蓋咬合

噛み合わせた際に上の歯が下の歯に覆いかぶさる形で、下の歯がほぼ見えない状態です。

ディープバイトとも呼ばれます。

原因としては顎の形状や奥歯がないために、下顎が上顎よりも後ろに下がる状態があげられます。

6.開咬(かいこう)

噛み合わせた際に前歯が噛みあわず、隙間がある状態です。

原因としては下顎の成長不全、指しゃぶりや舌癖、口呼吸が挙げられます。

7.交叉咬合(こうさこうごう)

交叉咬合は上下の奥歯が横にずれた噛み合わせの状態です。クロスバイトとも呼ばれます。

原因としては生まれつき顎の大きさのバランスの悪さ、舌を前に押し出す癖があげられます。

前歯の噛み合わせが悪くなる原因

前歯の噛み合わせが悪くなる原因として、先天的な要因は歯の欠損、成長過程での顎と歯のバランスの悪さなどが挙げられます。

後天的な理由としては、次のようなものがあります。

・口呼吸する

・指しゃぶりする

・舌で歯を触る癖がある

・頬杖をつく

・就寝時に同じ姿勢で眠る

・食いしばりや歯ぎしり

特に幼少期は顎が成長発達中のため、後天的な要因で噛み合わせが悪化するリスクがあります。

前歯の噛み合わせが及ぼす心身への影響

悪い噛み合わせは見た目だけの問題ではなく、口腔内の環境や全身状態にも影響が及びます。

前歯の噛み合わせの悪さが身体へ及ぼす影響には、次のようなものがあります。

・虫歯・歯周病のリスク

・顎関節症や他の歯への負担

・不十分な咀嚼による胃腸への負担

・肩こりや頭痛

・審美的なコンプレックス

噛み合わせと歯並びの悪さは関連性があり、歯垢の蓄積による虫歯や歯周病のリスク、噛み合わせの負担による顎関節症や肩こり腰痛の原因にもなります。

また咀嚼が不十分になりやすく、食べづらさや消化に負担がかかるケースもあります。

審美的なコンプレックスも精神的なストレスです。

日本では可愛らしい印象のある八重歯も欧米では「ドラキュラ・トゥース」と呼ばれ悪いイメージがあります。

まとめ|前歯の正しい噛み合わせは全身の健康と直結

正しい前歯の噛み合わせを判断するためには、指標となるポイントがあります。

噛み合わせに違和感がないことだけでなく、上下左右の対称性や前歯の重なり具合などが挙げられます。

また歯のねじれや歯と歯の隙間、歯の本数の過不足などの歯並びも噛み合わせに重要な要素です。

治療対象となる前歯の噛み合わせのなかで、日本人に多いのはガタガタの歯並びである叢生、出っ歯といわれる上顎前突、すきっ歯の空隙歯列などがあります。

噛み合わせが悪くなる要因には歯や顎の先天的なトラブルから、舌癖や頬杖など生活習慣の後天的な理由があります。

噛み合わせが悪いと審美的なコンプレックスだけでなく、虫歯・顎関節症・肩こりなど心身への影響があるため、適切な治療が必要です。

海岸歯科室は患者様のお悩みに寄り添い、世界一優しい歯科を目指しております。

噛み合わせや歯並びに悩んでいる方や、歯列矯正が気になる方はぜひ一度ご相談ください。

スタッフ一同お待ちしております。

 

監修:理事長 森本 哲郎

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