部分矯正できない例とは?出っ歯・八重歯・すきっ歯などの判断基準と対処法|海岸歯科室|千葉県美浜区の歯医者

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部分矯正できない例とは?出っ歯・八重歯・すきっ歯などの判断基準と対処法|海岸歯科室|千葉県美浜区の歯医者

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部分矯正できない例とは?出っ歯・八重歯・すきっ歯などの判断基準と対処法

部分矯正は「前歯だけを短期間で整えたい」「装置を最小限にして費用を抑えたい」という希望に応える治療法です。

ブラケットやマウスピースを前歯部に限定することで、痛みや違和感を軽減しながら審美性を高められる点が人気の理由です。

一方で適応範囲を外れる症例に無理に導入すると、咬合バランスが悪化したり後戻りが早まったりして二度手間になります。

今回はそんな、部分矯正の基本的な仕組みと対象範囲を整理し、出っ歯・八重歯・すきっ歯・開咬など「部分矯正が難しい」と判断される主なケースを具体的に紹介します。

さらに適応外と診断された際に切り替えるべき治療選択肢、部分矯正が可能な歯並びの条件、後悔しないための医院選びのポイントまで多角的に解説します。

部分矯正とは?基本的な仕組みと特徴

部分矯正とは、歯列全体ではなく、前歯など一部の歯を対象に行う矯正治療のことです。

主に見た目の改善を目的とし、治療の範囲を限定することで、費用や期間を抑えられる点が大きな魅力です。

とはいえ、すべての症例に適応できるわけではなく、治療前にはその適応範囲をきちんと見極める必要があります。

部分矯正の定義と対象範囲

一般的に部分矯正とは、前歯6本程度に限って装置をつけ、歯の位置を整える治療を指します。

上下どちらか片方だけに行う場合もありますが、多くは審美的な理由による前歯の軽度な乱れを対象とします。

対象となるのは、歯の重なり(叢生)や、わずかなすき間(空隙)、傾きやねじれの軽微な症例です。

奥歯を含む広い範囲を動かしたり、噛み合わせそのものを変えたりすることは想定されていません。

部分矯正のメリットとデメリット

メリットは主に3つあります。1つ目は、治療期間が短く済むことです。

症例によっては、半年から1年ほどで終わる場合もあります。

2つ目は、費用が全体矯正よりも大幅に安くなる点です。

3つ目は、装置が少なくなることで、見た目への影s響や口腔内の違和感が軽減されることです。

一方でデメリットも明確です。

適応範囲が限られるため、効果が限定的になります。

また、噛み合わせや骨格に関する問題には対応できません。

無理に適応外の症例で部分矯正を行うと、かえって歯並びや噛み合わせを悪化させてしまうおそれもあります。

全体矯正との違いを理解しておこう

全体矯正は、歯列全体を動かしてバランスを整える治療です。

噛み合わせの改善や骨格との調和を重視するため、治療範囲は広く、時間も費用もかかります。

対して部分矯正は、あくまで審美性に特化した治療です。

「正面から見た印象を少し良くしたい」という希望には応えられますが、「しっかり噛めるようにしたい」「口元全体のバランスを整えたい」といった要望には不向きです。

その違いをきちんと理解した上で、治療法を選ぶことが重要です。

部分矯正できない例と判断される主なケース

部分矯正は効果的な治療である一方、適応できないケースも少なくありません。

ここでは、部分矯正では対応が難しいとされる代表的な症例について解説します。

八重歯や出っ歯など歯列不正が強い場合

八重歯とは、犬歯が歯列の外側に大きく飛び出した状態を指します。

このようなケースでは、歯を正しい位置に戻すためのスペースが必要になります。

しかし、部分矯正では奥歯の移動や抜歯を伴うスペース確保ができないため、対応が困難です。

出っ歯(上顎前突)も同様です。

前歯が突出している場合、それを後方に下げるには大臼歯を支点とした全体的な移動が必要になります。

部分矯正ではこのような大きな移動ができないため、根本的な改善は望めません。

骨格性の問題がある場合は部分矯正不可

上下の顎の大きさに差がある場合や、顎の位置に左右差がある場合は、骨格性の不正咬合と診断されます。

このような場合、歯だけを動かしても、顔のバランスや噛み合わせのズレは改善されません。

たとえば、下顎が大きく前に出ている受け口の症例では、外科的矯正を含む全体矯正が必要になります。

部分矯正で対応しようとすると、かえって歯列が崩れたり、機能面で問題が出てしまう可能性があります。

すきっ歯・開咬など噛み合わせの問題がある症例

すきっ歯は、一見すると部分矯正で簡単に改善できそうな症例に思えます。

しかし、舌癖が原因となっている場合には、治療後にすぐに元に戻ってしまうリスクが高まります。

また、空隙の量が大きい場合は、前歯だけでは閉じきれないこともあります。

開咬は、上下の前歯が接触せず、常に隙間が空いている状態です。

このような噛み合わせのズレは、上下の臼歯や顎の位置にも関係するため、部分矯正では対応できません。

開咬の治療には、奥歯の調整を含む全体的な咬合の再構築が必要です。

部分矯正できないと言われた場合の選択肢

診断の結果、部分矯正は難しいと言われたとしても、それで終わりではありません。

全体矯正や補助的な治療を組み合わせることで、理想の歯並びを目指すことは十分に可能です。

全体矯正に切り替えるべきタイミング

「前歯だけ整えればいい」と思っていたものの、スペース不足や骨格の不調和が原因で難しいと判断された場合には、早めに全体矯正を検討しましょう。

早期に方針を切り替えることで、無駄な時間やコストを減らすことができます。

無理に部分矯正を続けると、かえって後戻りや再治療につながるケースが少なくありません。

外科矯正や抜歯を伴う治療の必要性

骨格のズレが大きい場合や、重度の出っ歯・八重歯に対応するには、抜歯や顎の骨を調整する外科的治療が必要になることがあります。

これらの治療は確かにハードルが高く感じられますが、口元のラインや噛み合わせのバランスを整えるためには、非常に効果的です。

長期的に見れば、機能面・審美面の両方にとって、メリットが大きい選択肢といえるでしょう。

複数の矯正歯科で診断を受ける重要性

矯正の診断は、歯科医師の経験や方針によって判断が異なることがあります。

ある医院では「無理」と言われた症例でも、別の医院では別の選択肢を提示してくれることがあります。

特に境界線上の症例においては、セカンドオピニオンを受けることが重要です。

また、使用している装置の種類(インビザライン、ワイヤー矯正など)によっても対応の幅が変わることがあります。

部分矯正で後悔しないために押さえておきたいこと

部分矯正は比較的短期間で気になる部分だけを整えられるというメリットがありますが、安易に選んでしまうと

「想像と違った」

「仕上がりに満足できない」

と後悔するケースも少なくありません。

後悔を避けるためには、事前にしっかりと準備し、慎重に治療計画を立てることが必要です。

歯科医院の治療実績と設備の確認が重要

部分矯正は、治療範囲が限られている分、細かな調整力が求められます。

そのため、十分な経験と実績を持った歯科医院を選ぶことが第一です。

医院の公式サイトやパンフレットで治療症例が紹介されているか、最新のデジタル機器(口腔内スキャナー、CTなど)を導入しているかも確認しておきましょう。

設備が整っている医院は、診断の精度や治療後の仕上がりにも差が出るため、慎重に見極めることが重要です。

カウンセリング時に治療の限界を確認

部分矯正には「全体矯正と比べて対応できる症例が限られる」という明確な制約があります。

初回のカウンセリングでは、なぜ部分矯正が可能なのか、またどの程度まで改善が見込めるのかをしっかりと説明してもらいましょう。

無理に部分矯正を選んでしまうと、「結局あとから全体矯正が必要になった」「横顔や噛み合わせが整わなかった」などのトラブルに発展する恐れもあります。

不安な点は曖昧にせず、十分に質問し、納得したうえで治療に進むことが大切です。

<h3>費用や期間、リスクを十分に理解して選ぶ</h3>

部分矯正は通常の矯正治療より費用が抑えられ、治療期間も短い傾向にあります。

しかし、それだけで決めてしまうのはリスクが高いといえます。

治療費の総額はもちろん、追加費用の有無や、リテーナー(保定装置)の費用まできちんと確認しましょう。

また、矯正中の痛みや装置による違和感、後戻りのリスクなどについても事前に理解しておくことで、治療後に「思っていた

と違う」という後悔を避けやすくなります。

治療の条件や効果をしっかり理解し、自分の希望と一致しているかを見極めることが、部分矯正での後悔を防ぐ最大のポイントです。

まとめ

部分矯正は、軽度の前歯の乱れやすき間を整えるのに適した、魅力ある治療法です。

しかし、八重歯や出っ歯、骨格性の不正咬合など、適応できない症例も少なくありません。

無理に部分矯正を行うと、見た目が改善しないばかりか、かえって噛み合わせや歯ぐきの状態を悪化させることもあります。

まずは自分の症状が本当に部分矯正で改善可能なのかを、専門医による精密診断でしっかりと見極めることが大切です。

東京湾岸エリアで矯正治療を検討している方は、実績と設備が整った海岸歯科室の無料カウンセリングで、自分に合った治療法を見つけてみてはいかがでしょうか。

 

監修:理事長森本哲郎

 

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