口臭チェッカーとは?あてにならない?選び方のポイントを解説します
外出中や家族、友達、パートナーと過ごすときに気になるのが口臭です。自分の口臭には気付きにくいものですが、口臭を数値化する「口臭チェッカー」を利用すると、客観的に自身の口臭がわかります。本記事では、市販されている口臭チェッカーの選び方をはじめ、口臭を抑えるための具体策をお伝えします。
口臭チェッカーとは
口臭チェッカーとは、息を吹きかけるだけで口臭を数値化し、測定できる機械のことです。小型化されているものが多く、乾電池で稼働するものが多いため、持ち運べば外出先で自分の口臭をチェックできます。車の検問で行われている酒気帯運転の確認と同じようなものだと考えるとよいでしょう。
口臭チェッカーの選び方のポイント
口臭チェッカーの選び方のポイントは次のとおりです。
<口臭チェッカーの選び方のポイント>
- 価格・・・その他の製品と比べて割高すぎないか
- センサーの精度・・・正確な数値を出せるか
- 操作のしやすさ・・・使い方が複雑すぎないか
- 測定スピード・・・数秒間で検査結果が表示されるか
- 持ち運びやすさ・・・カバンに収まるサイズか
それぞれくわしく解説していきます。
価格
まずは値段に注目しましょう。ごく一般的な口臭チェッカーの場合、価格の目安は2,000~3,000円前後です。これを大幅に上回る場合は割高な商品かもしれません。高くても必要に感じる機能が付帯している場合は購入を検討する価値がありますが、そうでなければ2,000~3,000円の価格帯の商品で十分です。
センサーの精度
センサーの精度が低く、正確な口臭を把握できなければ意味がありません。正確に測定できるか、そして寿命が長い商品かどうかを確認しましょう。一般的には精度の高さは価格と比例するため、相場と比べて安すぎる商品には要注意です。
操作のしやすさ
操作性にも注目しましょう。とくに外出中に口臭をチェックする場合、できるだけ速く測定できるに越したことはありません。ワンタッチで電源を入れられるかどうか、暗い場所でも直感的に操作できるかどうかといったポイントに着目しましょう。
測定スピード
測定スピードが速い商品を選ぶことをおすすめします。目安としては、電源を入れてから10秒以内に測定結果が出る口臭チェッカーを選ぶと、人に会う直前の短い時間でも口臭の確認が可能です。測定にかかる時間が短ければ、周囲に気付かれるリスクも下がります。
持ち運びやすさ
口臭チェッカーを外出先で使いたい方は多いはずです。その場合、持ち運びやすさも重視して口臭チェッカーを選びましょう。普段使っているカバンのなかに収まるかどうか、どこにでも持ち運べる重さかどうか、そして電池切れを起こしにくいかどうかといった点がチェックポイントです。
口臭チェッカーはあてにならない?
インターネット上には「口臭チェッカーはあてにならない」といった意見も見られます。たしかに小さな機械を使った簡易的な測定ですし、わずか10秒前後で結果が出ることを考えると、適当な数値を出しているのではないかと疑う人がいても不思議ではありません。
しかし口臭チェッカーは、口臭の原因となる「メチルメルカプタン」や「硫化水素」に反応するように作られています。原理としては警察が使用しているアルコール検知器と似ていて、口臭の測定に特化して作られたものが口臭チェッカーです。測定の原理は明確なので、まったくあてにならないわけではありません。
口臭チェッカーの数値が高かった場合は?
口臭チェッカーの数値が高かった場合は、以下の方法で口臭対策を行いましょう。
<口臭チェッカーの数値が高かった場合の対処法>
- こまめに歯磨きをして口内を清潔にする
- 舌ブラシやデンタルフロスを活用する
- 水分補給をする
- タブレットや口臭スプレーで一時的に臭いを抑える
- どうしても数値が下がらない場合は歯科医院で原因を探る
口臭の原因はさまざまですが、主に考えられる原因は「舌苔」や「歯垢・歯石」の残留物、そして口腔内の渇きです。思い当たる部分から対策をはじめて、口臭を少しでも減らしましょう。
①こまめに歯磨きをして口内を清潔にする
口臭対策の基本は、こまめに歯磨きをして口腔内を清潔な状態に保つことです。口腔内にはたくさんの細菌が潜んでいて、口臭の原因のひとつになります。歯磨きをすると細菌の量を大幅に減らせるため、口臭の原因を断ちやすくなるのです。
外出中などで歯磨きの時間を十分にとれない場合は、うがい・口すすぎなどで細菌を洗い流すだけでも一定の作用があります。持ち運びに便利なマウスウォッシュも販売されていますから、こういったアイテムを活用しながら口臭対策を行いましょう。
②舌ブラシやデンタルフロスを活用する
舌には強い口臭の原因となる「舌苔」が付着している場合があります。舌苔は通常の歯磨きだけでは除去しにくく、除去しきれないことが多いため要注意です。専用の舌ブラシを使うと、舌を触った際に吐き気をもよおしにくく、快適に舌の掃除ができます。
また、歯と歯の間に詰まった食べかすの掃除にはデンタルフロスが有効です。食べかすを放置していると時間が経つにつれて発酵し、強い臭いを放ちます。さらに細菌はこれをエサにして増殖するため、食後はできるだけ早く食べかすを取り除きましょう。
③水分補給をする
水分補給も口臭対策のひとつとして有効です。口腔内が乾くと細菌が繁殖しやすくなり、強烈な臭いを放つ原因になるため注意しましょう。とくに口呼吸をする人の場合、無意識のうちに口腔内がカラカラに乾いてしまいがちですから、鼻呼吸に移行する対策を取ることをおすすめします。
④タブレットや口臭スプレーで一時的に臭いを抑える
人に会う直前や会議に出席する前など、緊急的に口臭をケアしたい場合は「タブレット」や「口臭スプレー」を使いましょう。一時的ではありますが口臭が消え、口のなかがさっぱりします。ただし根本的な解決策ではありませんから、その他の方法を用いた改善策も並行させましょう。
⑤どうしても数値が下がらない場合は歯科医院で原因を探る
どうしても数値が下がらない場合は、歯科医院に相談して原因を探ってみてください。口臭が虫歯や歯周病に由来していることも多く、その場合は原因となっている虫歯・歯周病を治療しなければ口臭を抑えられません。また、以下のような原因で口臭が発生することもあります。
<その他の主な口臭の原因>
- プラスチックの人工歯が劣化してにおっている
- 被せ物の金属が腐食している
- 口腔がんなど、鼻・のど・呼吸器系・消化器系に疾患がある
重大なトラブルを防ぐためにも、異常を感じた場合はすぐに検査を受けましょう。
まとめ
口臭チェッカーとは、息を吹きかけるだけで自分の口臭を数値化できる機械のことです。「メチルメルカプタン」や「硫化水素」といった口臭の原因となる物質に反応して測定するため、一定の精度には期待できます。測定の結果、口臭があることがわかったら、本記事で紹介した対処法を試してみましょう。
口臭を改善できない場合や、口臭の原因が不明な場合は、海岸歯科室にご相談ください。丁寧な検査を行って原因を探り、有効な解決策をご提示いたします。また、歯垢・歯石、虫歯・歯周病、詰め物の劣化などが原因の場合は、再発を防ぎやすい方法による治療が可能です。
監修:理事長 森本 哲郎